上部気道感染症
概要
細菌、ウイルス、真菌による上気道感染症で、くしゃみと鼻汁を引き起こす。
主な症状
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原因
インコにおける上部気道感染症の原因: 細菌、ウイルス、真菌による上気道感染症で、くしゃみと鼻汁を引き起こす。
病態生理
インコにおける上部気道感染症の病態生理は気道・肺実質・胸腔の機能/構造異常によりガス交換が障害される。上気道閉塞(喉頭麻痺・気管虚脱)では吸気抵抗増大→陰圧性気道虚脱→気道炎症の悪循環を生じる。下気道・肺実質病変(肺炎・肺水腫・気管支炎)では換気血流不均衡・拡散障害により低酸素血症を来す。胸腔病変(胸水・気胸)では肺の物理的圧排により拘束性換気障害を生じる。慢性低酸素は肺高血圧・右心負荷(肺性心)に進展し、急性増悪は呼吸不全・チアノーゼを呈する。
治療
セキセイインコの上部気道感染症(URI) — 細菌、ウイルス、クラミジア、真菌による鼻炎、副鼻腔炎、気管炎。【診断ワークアップ】: 後鼻孔/鼻腔スワブのグラム染色、培養感受性、クラミジア・プシッタシPCR(重要 — クラミジアはオウム類のURIの原因で人獣共通感染症)。鼻汁の細胞診。CBC(ヘテロフィル増加は細菌、単球増加はクラミジアを示唆)。【経験的抗菌薬療法】: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h×10-14日間(広域、優秀な呼吸器移行性)。代替: グラム陽性疑いにアモキシシリン・クラブラン酸125 mg/kg PO q12h。クラミジア確定時: ドキシサイクリン25-50 mg/kg PO q24h 45日間(必須 — 短期コースでは菌体排除不能)。注意: ドキシサイクリンはCaをキレートする — カトルボーン/ミネラルサプリとの同時投与回避。【鼻腔洗浄】: 滅菌生食鼻腔洗浄(1 mLシリンジで鼻孔あたり0.5-1 mL、誤嚥防止のため頭を下にして保定)q12-24h 5-7日間 — 濃縮鼻汁を除去。【ネブライゼーション】: 生理食塩水ネブライゼーション10-15分q8-12h — 気道加湿と粘液線毛クリアランス促進。感染例ではF10消毒薬(1:250希釈)またはゲンタマイシン(生食10 mLに50 mg)を添加。【副鼻腔穿刺】: 副鼻腔膨隆があれば25-27Gニードルで眼窩下副鼻腔穿刺 — 培養に提出。慢性副鼻腔炎では反復洗浄が必要な場合あり。【支持療法】: 保温28-30°C、脱水時は加温SC輸液50-100 mL/kg/日、食欲不振時そ嚢チューブ給餌。メロキシカム0.5 mg/kg PO q12-24h。ビタミンA補充(ビタミンA欠乏による呼吸上皮の扁平上皮化生がURIの素因 — 野菜のβカロテンまたはビタミンA 5,000-10,000 IU/kg PO 1回)。【モニタリング】: 3-5日で臨床反応が期待される。反応不良なら再培養。慢性副鼻腔炎は長期療法(4-6週)が必要な場合あり。【隔離】: 罹患鳥を隔離 — URIは群内で伝染性。参考: Tully TN (2009) Vet Clin North Am Exot Anim Pract; Gerlach H (1994) Avian Medicine.
予防
上部気道感染症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
上部気道感染症の予後: 軽度は良好。慢性は長期管理。
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