← トップへ戻る
インコ (Parakeet) 感染症 重度

ムコール症(接合菌症)

Mucormycosis (Zygomycosis) / ムコール症(接合菌症)

概要

接合菌による肉芽腫性疾患で、免疫不全鳥に発症。

主な症状

肉芽腫性病変 無気力 呼吸困難 体重減少

原因

インコにおけるムコール症(接合菌症)の原因: 接合菌による肉芽腫性疾患で、免疫不全鳥に発症。

病態生理

ムコール症(接合菌症)はインコにおける真菌感染症である。真菌は胞子吸入、直接接種、または粘膜コロニー形成を通じて感染を確立する。菌糸または酵母形態が酵素分解と機械的圧力により組織に侵入し、肉芽腫性炎症反応を惹起する。免疫不全個体は特に感受性が高い。感染は局所にとどまるか、血行性に遠隔臓器へ播種される可能性がある。慢性感染は線維化、組織リモデリング、進行性臓器機能障害を引き起こしうる。

治療

ムコール症はほとんどのアゾール系抗真菌薬に不応性 — イトラコナゾールとフルコナゾールはムコール目に対する効果が限定的。第一選択: アムホテリシンB 1.5 mg/kg IV/IT q24h 7-14日間(唯一確実に有効な全身性抗真菌薬)。ポサコナゾール5-10 mg/kg PO q12hはアムホテリシンB奏効後のステップダウン療法として使用可能。到達可能な肉芽腫性病変の外科的デブリードマンが不可欠 — 抗真菌薬単独では治癒困難。血管浸潤性により血栓症と組織梗塞を起こす; 早期の積極的介入が必須。支持療法: 保温(28-30°C)、呼吸器病変には酸素補給、経管栄養支持。アムホテリシンB投与中は腎機能をモニタリング(腎毒性)。素因: 免疫抑制、長期抗菌薬療法、栄養不良 — 基礎原因の対処。環境源: 腐敗有機物、湿った基質。予後: 要注意〜不良; 播種性疾患は極めて高い死亡率。参考文献: Abrams et al. 2001, Joseph 2000。

予防

ムコール症(接合菌症)の予防には適切な環境湿度・温度の維持、良好な換気、過密の回避、定期的な清掃・消毒、罹患個体の隔離、適切な栄養による免疫機能の維持が含まれる。

予後

ムコール症(接合菌症)の予後: 多くは治療に良好に反応。

関連する薬品

💊 イトラコナゾール 💊 フルコナゾール 💊 アムホテリシンB 💊 ポサコナゾール

※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます

感染症の他の疾患(インコ)

インコの全疾患を見る →

VetDictでインコの鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

オウム病(クラミジア症) (共通3症状) クレブシエラ感染症 (共通3症状) アスペルギルス症 (共通3症状) 鉄貯蔵病(ヘモクロマトーシス) (共通3症状) 下部気道感染症(肺炎) (共通3症状) 鳥マラリア (共通3症状) クリプトスポリジウム症 (共通3症状) 住肉胞子虫症 (共通3症状)
📋 インコの疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。