多発性根神経炎(クーンハウンド麻痺)
概要
人のGBS相当の急性免疫介在性多発性根神経炎。アライグマ咬傷後7-14日に後肢から始まる上行性弛緩性麻痺。サポーティブケアのみで4-12週で自然回復。
主な症状
原因
アライグマ咬傷/引っかき傷(北米:最も多い誘因);ウイルス感染後(CDV等);ワクチン接種後(狂犬病・ジステンパー:時間的関連あり);特発性。
病態生理
免疫介在性の脊髄神経根・末梢神経のシュワン細胞/ミエリン鞘への攻撃→急性脱髄→下位運動ニューロン型の弛緩性麻痺。後肢から始まり前肢→呼吸筋に上行(GBS類似)。EMGで自発性線維束電位・脱神経変化。脳神経は通常保たれる(顔面神経麻痺を伴う重症例もある)。非疼痛性。
治療
特異的治療なし(免疫抑制療法は効果証明なし;ステロイドは回復を遅延させる可能性)。支持療法が主体:理学療法(ROM運動3-4回/日、マッサージ、水中療法)。パッド付きベッド(褥瘡予防:臥床時4時間毎の体位変換)。栄養補給(食器を高くする;嚥下困難時はシリンジ給餌)。膀胱管理:q6-8hの用手膀胱排尿(低緊張性膀胱)。重症呼吸筋麻痺:人工呼吸(鼻腔CPAP or 気管内挿管)。再髄鞘化が始まれば自然回復(4-12週)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • Booster & Relax (アダプトゲン+Bビタミン複合体): ウイルス後回復・内分泌疾患エネルギー補給・高齢期慢性疲労
予防
アライグマとの接触回避(流行地域でのリード管理)。罹患歴のある犬の誘因抗原への再曝露回避。
予後
良好(70-80%が4-12週で完全回復)。重症・長期麻痺例:回復が遅く残存筋力低下の可能性。呼吸不全が主な死亡リスク。誘因抗原への再曝露で再発あり。
神経の他の疾患(犬)
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