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犬 (Dog) 神経 緊急

多発性根神経炎(クーンハウンド麻痺)

Polyradiculoneuritis (Coonhound Paralysis) / 多発性根神経炎(クーンハウンド麻痺)

概要

人のGBS相当の急性免疫介在性多発性根神経炎。アライグマ咬傷後7-14日に後肢から始まる上行性弛緩性麻痺。サポーティブケアのみで4-12週で自然回復。

主な症状

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臨床徴候

犬における多発性神経根炎(クーンハウンド麻痺)の臨床徴候は罹患部位(前脳・脳幹・小脳・脊髄・末梢神経)により局在化所見を示す。前脳: 発作・行動変化・盲目・周徊・運動失調。脳幹: 脳神経障害・運動失調・意識障害。小脳: 企図振戦・低測定運動失調・広基歩行。脊髄: 四肢麻痺/対麻痺・排尿障害・反射異常(病変高位で異なる)。末梢神経: 筋萎縮・反射低下・遠位部優位の弛緩性麻痺。

原因

アライグマ咬傷/引っかき傷(北米:最も多い誘因);ウイルス感染後(CDV等);ワクチン接種後(狂犬病・ジステンパー:時間的関連あり);特発性。

病態生理

免疫介在性の脊髄神経根・末梢神経のシュワン細胞/ミエリン鞘への攻撃→急性脱髄→下位運動ニューロン型の弛緩性麻痺。後肢から始まり前肢→呼吸筋に上行(GBS類似)。EMGで自発性線維束電位・脱神経変化。脳神経は通常保たれる(顔面神経麻痺を伴う重症例もある)。非疼痛性。

診断

神経学的検査で急性上行性LMN不全麻痺を確認。後肢から始まり前肢・呼吸筋へ進行。EMGで脱神経電位。神経伝導速度検査で運動神経伝導速度低下(脱髄型)。CSF検査でアルブミノ細胞学的解離(蛋白上昇、細胞数正常)。アライグマ咬傷/接触歴の確認(北米)。GBSに相当。脊髄反射低下~消失。支持療法で2-6週で回復。

治療

特異的治療なし(免疫抑制療法は効果証明なし;ステロイドは回復を遅延させる可能性)。支持療法が主体:理学療法(ROM運動3-4回/日、マッサージ、水中療法)。パッド付きベッド(褥瘡予防:臥床時4時間毎の体位変換)。栄養補給(食器を高くする;嚥下困難時はシリンジ給餌)。膀胱管理:q6-8hの用手膀胱排尿(低緊張性膀胱)。重症呼吸筋麻痺:人工呼吸(鼻腔CPAP or 気管内挿管)。再髄鞘化が始まれば自然回復(4-12週)。

予防

アライグマとの接触回避(流行地域でのリード管理)。罹患歴のある犬の誘因抗原への再曝露回避。

予後

良好(70-80%が4-12週で完全回復)。重症・長期麻痺例:回復が遅く残存筋力低下の可能性。呼吸不全が主な死亡リスク。誘因抗原への再曝露で再発あり。

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