特発性てんかん
概要
原因不明の再発性痙攣発作です。
主な症状
原因
遺伝性(多因子性が多い)。好発:ベルジアンシェパード、ラブラドール、ゴールデン、ビーグル、ジャーマンシェパード、ボーダーコリー。1〜5歳で発症。MRI・CSF正常で除外診断。
病態生理
大脳皮質ニューロンの過剰同期性発火→発作。遺伝的な神経のイオンチャネル異常・GABA/グルタミン酸系の不均衡が基盤。1〜5歳で初回発作が典型的。構造的脳病変なし(除外診断)。
治療
治療開始基準:6ヶ月間に2回以上の発作、群発発作、重積状態の既往。第一選択:フェノバルビタール(2.5-5 mg/kg PO q12h、血中濃度15-40 μg/mL)。臭化カリウム(20-40 mg/kg PO q24h、定常状態到達に3ヶ月)は単剤または併用。レベチラセタム(20-30 mg/kg PO q8h)は即効性で群発発作に有用、肝毒性なし。ゾニサミド(5-10 mg/kg PO q12h)は日本で入手しやすい。イメピトイン(ペキシオン10-30 mg/kg PO q12h)はEUで承認のGABA受容体作動薬。群発発作の自宅緊急薬:ジアゼパム直腸投与(1 mg/kg)、ミダゾラム鼻腔内(0.2 mg/kg)。発作50%以上の減少が治療成功の目安。発作日記、定期血中濃度測定。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化 • Relax & CBD (フルスペクトラムCBD): 慢性疼痛・不安・難治性てんかん・緩和ケア ※Relax & CBD: 肝代謝(CYP450)薬物相互作用に注意
予防
好発犬種の繁殖管理。フェノバルビタール/レベチラセタム/ゾニサミドで発作頻度を管理。完治は不可能だが70〜80%が薬物でコントロール可能。
予後
予後は原疾患の種類、神経障害の重症度・部位、治療への反応性に大きく依存する。感染性・免疫介在性の神経疾患は早期の積極的治療により機能回復が期待できる場合がある。変性性神経疾患は進行性であり完治困難であるが、支持療法とリハビリテーションにより機能低下の速度を遅延させることが可能である。重度の脊髄損傷や脳幹病変では予後不良となる。
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