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犬 (Dog) 皮膚 中等度

急性湿性皮膚炎(ホットスポット)

Acute Moist Dermatitis (Hot Spot) / 急性湿性皮膚炎(ホットスポット)

概要

化膿性外傷性皮膚炎。自己外傷(掻く・舐める・咬む)により数時間で急速に拡大する、湿潤・びらん性で強い痒みと痛みを伴う局面病変。高温多湿の季節に密な被毛の犬種で好発します。

主な症状

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臨床徴候

急性発症(一晩で出現することが多い)、急速に拡大する境界明瞭な湿潤性紅斑・びらんで、被毛の固着と膿性滲出物を伴い、強い掻痒と疼痛を示す。好発部位: 頬・頸部(外耳炎関連)、腰背部・尾根部(ノミ関連)、大腿外側。辺縁の衛星状丘疹は深在性の化膿性外傷性毛包炎型を示唆する。

原因

高温多湿の気候、密なダブルコート、被毛の湿り(水泳・シャンプー後の生乾き・雨)、および基礎の掻痒トリガー(第一にノミアレルギー性皮膚炎、次いで外耳炎・アトピー・肛門嚢炎)。暑さ自体が古典的な誘因で、暑がって掻く・舐めるうちに浸軟部が数時間でホットスポット化する。

病態生理

基礎にある掻痒・疼痛トリガー(最多はノミ刺咬過敏、ほか外耳炎・アトピー性皮膚炎・肛門嚢疾患・被毛の手入れ不足)が局所の自己外傷を誘発。高温多湿下で水分を保持する密な被毛の下で皮膚表面が浸軟し、Staphylococcus pseudintermedius の表在性過剰増殖が起こり、数時間で拡大する滲出性びらんを形成する。一部の犬(ゴールデン・レトリバー、セント・バーナード、ロットワイラー)では毛包内に波及し化膿性外傷性毛包炎・癤症(衛星状丘疹を伴う真の深在性膿皮症)となり、全身性抗菌薬が必要になる。

診断

臨床像と病歴(季節・被毛・湿り・ノミ)で診断。滲出物の細胞診(変性好中球・球菌)。局面の肥厚触診と辺縁の衛星状丘疹の有無で表在型と深在型(毛包炎)を鑑別。ノミ取り櫛検査、トリガー検索として耳と肛門嚢の検査。

治療

病変周囲を広くクリッピングし2-4%クロルヘキシジンで洗浄。外用はヒドロコルチゾンアセポネートスプレーまたはステロイド・抗菌薬配合剤 q12-24h。掻痒-外傷サイクルの遮断に短期抗掻痒療法(プレドニゾロン 0.5-1 mg/kg PO q24h×3-7日、またはオクラシチニブ)。エリザベスカラー装着。全身性抗菌薬(セファレキシン 22-30 mg/kg PO q12h×3-4週)は化膿性外傷性毛包炎(衛星状丘疹・膿疱、肥厚局面)の場合のみ — 表在性ホットスポットには不要。全例でトリガーの同定と治療(ノミ予防は必須)。

予防

通年のイソオキサゾリン系ノミ予防、水泳・シャンプー後の完全乾燥、夏の被毛ケア(アンダーコート除去 — 皮膚までの丸刈りは不可)、外耳炎・アトピーの早期管理。高温多湿の夏は暑がりの厚被毛犬種の冷却管理も予防になる。

予後

予後良好: 表在性病変はクリッピング・外用・掻痒管理で3-7日で治癒。基礎トリガー(ノミ・外耳炎・アトピー)未管理では再発が多い。深在性毛包炎型は3-4週の全身性抗菌薬を要する。

関連する薬品

💊 セファレキシン 💊 プレドニゾロン 💊 クロルヘキシジン

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