猫筋無力症クリーゼ
概要
呼吸筋不全を伴う重症筋無力症の急性致死的増悪です。
主な症状
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臨床徴候
猫筋無力症クリーゼの臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ(短頭種気道症候群)。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
猫における猫筋無力症クリーゼの原因: 呼吸筋不全を伴う重症筋無力症の急性致死的増悪です。
病態生理
猫筋無力症クリーゼは猫における免疫介在性疾患である。免疫系が自己抗原または環境アレルゲンに対して異常な応答を起こす。自己免疫疾患では自己寛容の喪失により抗体または細胞性免疫による宿主組織の破壊が生じる。アレルギー疾患ではIgE介在性または遅延型過敏反応により組織炎症が生じる。慢性炎症過程はT細胞調節障害、自己抗体産生、補体活性化、標的臓器の進行性組織損傷を伴う。
診断
猫筋無力症クリーゼの診断は、急性の全身性筋力低下・呼吸筋麻痺による呼吸不全を呈する猫での緊急評価に基づく。エドロフォニウム(テンシロン)試験で短時間作用型抗コリンエステラーゼ投与(0.25-0.5mg IV)後の一過性筋力改善を確認する。抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体価測定が確定診断となるが結果に時間を要する。反復神経刺激試験(RNS)で漸減反応(decremental response)を確認する。動脈血ガス分析で低酸素血症・高炭酸ガス血症の程度を評価する。胸部X線・CTで胸腺腫の合併を検索する。巨大食道の有無をX線で確認する。誘発因子として感染、手術、薬物(アミノグリコシド系等)を精査する。
治療
猫における猫筋無力症クリーゼの治療は免疫抑制療法または免疫調節療法を行う。副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、デキサメタゾン)の免疫抑制用量が多くの自己免疫疾患の第一選択である。難治例やステロイド副作用軽減のためステロイド温存薬(アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル)を併用する場合がある。アレルギー疾患にはアレルゲン回避、抗ヒスタミン薬、免疫療法を行う。医原性免疫抑制の合併症をモニタリングする。再発防止のため段階的に減量する。
予防
猫筋無力症クリーゼの予防は基礎となる免疫調節障害に遺伝的要素がある場合は限定的である。環境トリガーとストレスの最小化、既知アレルゲンの回避、最適な栄養の維持、定期的な健康モニタリング、フレアの早期治療でリスクを低減する。
予後
猫筋無力症クリーゼの予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
関連する薬品
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