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インコ (Parakeet) 感染症 重度

大腸菌感染症

E. coli Infection (Colibacillosis) / 大腸菌感染症

概要

大腸菌による敗血症、腸炎、呼吸器疾患。

主な症状

下痢 無気力 多尿 呼吸困難 体重減少

原因

細菌(Pasteurella, Bordetella, Streptococcus等)、ウイルス(パラインフルエンザ、アデノウイルス等)、または真菌の気道への感染が原因である。環境ストレス(温度変動、換気不良、粉塵)、免疫抑制、過密飼育、上気道の常在菌バランスの破綻が発症を促進する。日和見感染として複数病原体の混合感染も多い。

病態生理

病原体が宿主の防御機構を突破して組織に定着すると感染が成立する。病原体の毒素産生、組織侵入、細胞内寄生により直接的な組織障害が生じる。同時に宿主の免疫応答(炎症反���・補体活性化・サイトカインカスケード)が活性化されるが、過剰な免疫応答自体が組織損傷の原因となる場合がある。全身性炎症反応症候群(SIRS)から敗血症性ショック・多臓器不全への進行が最も危険な病態である。

治療

培養感受性試験必須 — 大腸菌の耐性パターンは大きく異なる。C&S待ちの経験的療法: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h(鳥類大腸菌に一般に有効だが耐性増加の報告あり);トリメトプリム-スルファメトキサゾール40 mg/kg PO q12hが代替。感受性株にはアモキシシリン/クラブラン酸125 mg/kg PO q12h。新生鳥の大腸菌敗血症(挿し餌雛で最多): 積極的SC/IO輸液(加温LRS+2.5%ブドウ糖)を維持量の1.5倍;広域非経口抗菌薬(セフタジジム75-100 mg/kg IM q8h);保育器で保温(月齢に応じ30-35℃)。治療期間: 最低14-21日;短期コースは再発を招く。大腸菌は飼育セキセイインコで最も一般的なグラム陰性細菌病原体 — しばしばストレス、栄養不良、過密、免疫抑制(PBFD、ポリオーマウイルス)に続発。新生鳥の卵黄嚢感染(臍炎): 臍にポビドンヨード外用、全身性抗菌薬。慢性大腸菌キャリアは反復治療が必要な場合あり。環境衛生: 毎日のケージ清掃、新鮮な食水、食物の糞便汚染防止。根本原因として飼育管理の欠陥を評価・矯正。人獣共通感染の考慮: 一部の鳥類大腸菌株(APEC)はヒト尿路病原性株と毒力遺伝子を共有;手指衛生を助言。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌

予防

適切なワクチネーションプログラムの実施、衛生的な飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間の設定が基本的予防策である。過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力の維持、ストレス軽減も重要である。感染動物との接触を避け、汚染された器具や環境の消毒を徹底する。定期的な健康診断による早期発見と早期治療が蔓延防止に不可欠である。

予後

適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 エンロフロキサシン 💊 トリメトプリム・スルファメトキサゾール 💊 セフタジジム

※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます

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