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犬 (Dog) 神経 軽度

乗り物酔い(動揺病)

Motion Sickness (Travel Sickness) / 乗り物酔い(動揺病)

概要

自動車・船・航空機での移動によって誘発される悪心・嘔吐で、前庭系を介して起こる。前庭器が発達途上の若齢犬に非常に多く加齢で改善することが多い。学習性の不安・予期性成分が併存しやすい。初期徴候は過度の流涎・舌なめずり・落ち着きのなさ・鳴き・パンティングで、続いて嘔吐する。

主な症状

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原因

移動中の前庭刺激。関与因子:若齢(前庭系が未熟)、内耳疾患、不安や過去の不快な移動経験、換気不良・車内高温、満腹での移動。

病態生理

車両の動きによる前庭入力が前庭核と化学受容器引金帯(CRTZ)を介して嘔吐中枢に達し、ニューロキニン-1(NK1・サブスタンスP)、犬ではムスカリン(M1)・ヒスタミン(H1)経路が嘔吐反射を駆動する。前庭系が発達途上の犬で最も強く、反復した不快な移動により予期性の不安成分が条件づけられる。

治療

(1)マロピタント(セレニア)8 mg/kg PO を移動の約2時間前に単回——動揺病嘔吐に対する適応用量(NK1拮抗薬)で第一選択、有効性が高い。(2)ジフェンヒドラミン2〜4 mg/kg PO を移動30〜60分前(抗ヒスタミン・抗コリン、鎮静を伴う)を代替として。(3)不安が主体の場合はトラゾドン3〜5 mg/kg PO 等の状況依存性抗不安薬を併用する。薬物療法に加え、車への系統的脱感作・拮抗条件づけ、短時間で肯定的な乗車、前向きで固定した乗車、十分な換気、満腹を避け軽く与える。

予防

子犬期から短く肯定的な乗車に慣らす。軽い胃内容で移動し、車内を涼しく換気良好に保ち、前向きに固定し、既知の症例は移動前にマロピタントで前投与する。

予後

良好。多くの若齢犬は前庭系の成熟に伴い改善し、マロピタントで大多数の嘔吐を抑制できる。不安が主体の例は薬物療法と行動療法の併用が最も奏効する。

関連する薬品

💊 マロピタント(セレニア)

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