腸管鞭毛虫感染症
概要
消化管における鞭毛虫原虫の過増殖。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す両生類の他の疾患を確認できます
臨床徴候
両生類における腸管鞭毛虫感染症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
両生類における腸管鞭毛虫感染症の原因: 消化管における鞭毛虫原虫の過増殖。
病態生理
両生類における腸管鞭毛虫感染症の病態生理は寄生虫種・寄生数・寄生部位により異なる。消化管寄生虫: 粘膜傷害・栄養素吸収阻害・血管侵入による出血・腸閉塞を引き起こす。心血管寄生虫(フィラリア): 肺動脈閉塞・血管炎・右心後負荷増大により右心不全に進展。血液寄生虫(バベシア等): 赤血球内寄生で溶血、免疫介在性二次溶血、播種性血管内凝固を引き起こす。外部寄生虫: 皮膚傷害・アレルギー反応・媒介病原体伝播を介して二次性疾患を引き起こす。
診断
新鮮糞便の直接塗抹鏡検(生理食塩水マウント)で運動性鞭毛虫体を検出する。Hexamita属・Spironucleus属・Tritrichomonas属が主要病原体である。少数寄生では病原性が低いことが多く、大量増殖時に下痢・体重減少・食欲不振を呈する。糞便のギムザ染色で虫体の形態学的同定を行う。水質検査(NH3・NO2・pH)で水質ストレスによる免疫抑制を評価する。ストレス要因の除去が治療の基盤である。背側リンパ嚢から採血し、全身状態を評価する。
治療
両生類における腸管鞭毛虫感染症の治療には、可能であれば培養感受性試験に基づく標的抗菌薬療法が必要である。結果待ちの間は経験的広域抗菌薬を開始する。抗菌薬治療期間は感染の排除と耐性予防に十分な期間とする。膿瘍や壊死組織には外科的排膿またはデブリードマンが必要な場合がある。支持療法として輸液、鎮痛薬、抗炎症薬、栄養サポートを行う。
予防
腸管鞭毛虫感染症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
腸管鞭毛虫感染症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
感染症の他の疾患(両生類)
VetDictで両生類の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。