毛細線虫症
概要
毛細線虫の消化管寄生による栄養障害と衰弱。
主な症状
原因
両生類における毛細線虫症の原因: 毛細線虫の消化管寄生による栄養障害と衰弱。
病態生理
毛細線虫症は両生類における寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
治療
両生類毛細線虫症の治療 — Capillaria属(細糸状線虫、特徴的な両極栓虫卵)はカエル・ヒキガエル・サンショウウオの消化管粘膜に寄生し慢性消耗を引き起こす。野生捕獲両生類で罹患率最高、飼育下繁殖個体は汚染飼料や床材経由以外稀。【1】診断: 直接糞便塗抹と浮遊法(硫酸亜鉛が砂糖より優れる — 吸虫・線虫卵の浮遊性良好);特徴的両極有蓋卵50-60×22-30µmと縦縞卵殻;Trichuris(哺乳類汚染)や偽寄生との鑑別。内視鏡または剖検で粘膜埋没成虫を確認。CBCで好酸球増多、重度感染では蛋白漏出性腸症による低アルブミン血症。【2】第一選択駆虫薬: フェンベンダゾール50-100 mg/kg PO q24h × 3-5日間、14日・28日後反復 — Capillariaは深部粘膜埋没のため単回投与プロトコルに耐性。代替: オキシフェンダゾール50 mg/kg PO、イベルメクチン0.2 mg/kg PO(成体のみ、感受性無尾類では用量調整)。ベンズイミダゾール耐性例にはレバミゾール10 mg/kg ICe q14d × 2-3回。【3】複数治療サイクル必須(6-8週間で3-4ラウンド) — Capillaria虫卵は極めて頑健で、消毒抵抗性で床材中に数ヶ月残存しうる。【4】環境管理: 床材完全交換、治療期間中ペーパータオルに切替、水槽消毒は熱(オートクレーブ滅菌または-20℃×48時間冷凍 — 化学消毒は厚い卵殻に無効)、全罹患個体を隔離。【5】支持療法: 体重減少時はミミズスラリーまたはオックスボウクリティカルケア強制給餌;脱水時は両生類リンゲル液 ICe 25 mL/kg q24h;慢性例にはB複合ビタミン。【6】コホート治療: 同居個体全頭同時治療;14日・28日・42日・56日目に連続Baermann/糞便検査 — 治療終点は2週間間隔の連続3回陰性。参考文献: Wright & Whitaker 2001, Mader & Divers 2013, Pessier 2013 Vet Clin Exot Anim, Poynton & Whitaker 2001。
予防
毛細線虫症の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
毛細線虫症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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