ビタミンA欠乏症呼吸器型
概要
ビタミンA欠乏による呼吸器上皮の扁平上皮化生で、二次感染の素因となる。
主な症状
原因
インコにおけるビタミンA欠乏症呼吸器型の原因: ビタミンA欠乏による呼吸器上皮の扁平上皮化生で、二次感染の素因となる。
病態生理
ビタミンA欠乏症呼吸器型はインコにおける栄養障害である。特定の栄養素の不十分な摂取、吸収不良、または過剰摂取により生じる。欠乏状態では、影響を受けた栄養素を補因子または基質として必要とする生化学的経路が障害され、細胞機能障害を引き起こす。過剰状態では組織への蓄積や栄養素間相互作用の障害により毒性が生じる。種特異的な食事要求により、適切な栄養管理が予防に不可欠である。
治療
急性期ビタミンA補充: レチノールパルミテート 5,000-10,000 IU/kg IM単回投与(重度呼吸器障害例)。鳥類は肝臓にビタミンAを効率的に貯蔵するため、ビタミンA過剰症(肝毒性)のリスクから7-14日以内の反復投与は禁忌。中等度: 経口ビタミンA 2,000-4,000 IU/kg PO q24h 5-7日間。二次性呼吸器感染(呼吸器上皮の扁平上皮化生による): エンロフロキサシン 15 mg/kg PO/IM q12h 7-14日間(後鼻孔/気管スワブの培養感受性試験に基づき調整)。後鼻孔膿瘍/肉芽腫: 麻酔下デブリードマンが必要な場合あり。副鼻腔炎: 滅菌生理食塩水で鼻腔洗浄+全身性抗菌薬。食事是正(長期的解決に不可欠): 全種子食からペレット食(70-80%)+ビタミンA豊富な野菜(サツマイモ、ニンジン、緑黄色野菜、赤パプリカ)への転換。セキセイインコ特記: 種子食にはビタミンAがほぼ含まれず、欠乏食では数週間〜数ヶ月で後鼻孔・副鼻腔の扁平上皮化生が進行。後鼻孔乳頭の回復(鈍化→鋭利化)がビタミンA状態正常化の臨床指標。参考: Harrison & Lightfoot (2006), Koutsos et al. (2001)。
予防
ビタミンA欠乏症呼吸器型の予防には全ての栄養要求を満たす種に適した食事設計、単一食品のみの食事の回避、獣医師との定期的な食事内容の見直し、必要時の適切なサプリメンテーション、種固有の栄養ニーズに関する知識が必要である。
予後
ビタミンA欠乏症呼吸器型の予後: 軽度は良好。慢性は長期管理。
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