猫白血病ウイルス感染症
概要
免疫抑制、貧血、リンパ腫を引き起こすレトロウイルス感染症で、密接な接触で感染します。
主な症状
原因
FeLVはガンマレトロウイルスによって引き起こされ、主に相互グルーミング、食器・水皿の共有、咬傷などの長期的な密接接触を通じて伝播します。感染母猫から子猫への垂直感染は経胎盤的または母乳を介して起こります。幼齢の子猫や免疫不全の猫が持続感染に最もかかりやすいです。
病態生理
FeLVは宿主細胞のDNAに組み込まれるレトロウイルスであり、主に造血細胞およびリンパ系細胞を標的とします。CD4+ Tリンパ球の減少や骨髄機能の障害により免疫抑制を引き起こし、貧血、リンパ腫、二次的な日和見感染症を招きます。宿主の免疫応答により、進行性(持続性ウイルス血症)、退行性(潜伏感染)、または中止性の転帰をたどります。
治療
FeLVに対する根治療法は存在せず、治療は対症療法が中心となる。猫インターフェロンオメガ(Virbagen Omega)などの免疫調節薬がウイルス量の低減とQOL向上に用いられる。二次感染には適切な抗菌薬・抗真菌薬を投与し、貧血にはエリスロポエチンや輸血で対応する。リンパ腫が発生した場合はCHOPベースの化学療法プロトコルを検討する。
予防
予防戦略は以下の通りです:1)ワクチン接種:生後2ヶ月以降の猫を対象に、初回接種後3-4週間で追加接種を行い、その後定期的なブースター接種が必要、2)感染猫との接触回避:FeLV陽性猫は他の猫と隔離することが重要、3)定期的な検査:新しく猫を導入する際は事前検査が必須。
予後
FeLV陽性猫の予後は変動し、一部の猫は急速に重篤な状態に進行する場合もあれば、数年間は比較的安定している猫もいます。持続感染が確認された場合、予後は悪く、ほとんどの猫は3~4年以内に感染関連疾患で死亡します。しかし、適切な管理と治療により、より長く生活する個体もあります。診断後の定期的な血液検査と臨床モニタリングが重要です。
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