猫副腎腫瘍
概要
副腎の腫瘍でホルモン不均衡と様々な全身症状を引き起こします。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫副腎腫瘍の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
猫における猫副腎腫瘍の原因: 副腎の腫瘍でホルモン不均衡と様々な全身症状を引き起こします。
病態生理
猫副腎腫瘍は猫における腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
診断
多飲多尿・多食・腹部膨満・脱毛(クッシング様)、または高血圧・低K血症(アルドステロン産生腫瘍)を呈する。腹部超音波で副腎腫瘤(>1cm)を確認し、対側副腎の萎縮を評価。ACTH刺激試験・低用量デキサメタゾン抑制試験でコルチゾール過剰を確認。血漿アルドステロン/レニン比上昇は原発性高アルドステロン症を示唆。CT/MRIで腫瘤の血管浸潤・転移を評価。褐色細胞腫、副腎皮質癌との鑑別が必要。
治療
切除可能な腫瘍には副腎摘出術が第一選択。機能性腫瘍(コルチゾール分泌性)で手術不適の場合はトリロスタン1-2 mg/kg PO q12-24hで内科管理。褐色細胞腫の術前アルファ遮断にフェノキシベンザミン0.25-0.5 mg/kg PO q12h。術後は電解質・コルチゾールモニタリング、一時的にプレドニゾロン0.1-0.2 mg/kg/日の補充が必要な場合あり。
予防
猫副腎腫瘍の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
猫副腎腫瘍の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。