低体温症
概要
体温が適切な範囲を下回り、免疫機能と消化を抑制する状態です。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類における低体温症の臨床徴候はホルモン異常または代謝障害の種類により特異的パターンを示す。糖尿病: 多飲多尿・多食・体重減少。甲状腺機能亢進: 体重減少・多食・多動・心拍数上昇。クッシング症候群: 腹部膨満・脱毛・多飲多尿・薄い皮膚。アジソン病: 元気消失・嘔吐・下痢・電解質異常。低血糖: 振戦・痙攣・意識低下。早期は無症候性に進行することが多く、定期的内分泌スクリーニングが早期発見の鍵。
原因
飼育環境温度が種のPOTZ以下で長時間持続。機器故障、停電、通風のある場所、不適切な暖房。病気や衰弱した動物は行動的体温調節ができないため特に影響を受けやすい。
病態生理
POTZ以下では代謝率が進行性に低下。免疫機能が著しく障害され二次感染に罹患しやすくなる。消化が遅延または停止し消化管うっ滞と胃内の食物腐敗の可能性。心拍出量が低下し灌流不良。薬物代謝が障害され治療効果に影響。
診断
活動性低下・摂食停止・徐脈・筋硬直の臨床評価。直腸温またはクロアカ温(可能であれば)で体温を測定しPOTZ下限との比較を行う。CBC・生化学で免疫抑制(ヘテロフィル低下)・代謝低下(グルコース低下)を確認。飼育環境の温度勾配(ホットスポット・クールゾーン)・夜間温度・サーモスタット故障歴を聴取。長期低温暴露では消化管内食物腐敗による敗血症リスクを評価する。
治療
爬虫類低体温症の治療: ① 爬虫類・両生類は外温性—環境温度低下で低体温→代謝停止→免疫低下。種別POTZの最適温度に復温が必須。② 加温: 種別POTZ温度勾配で復温(急速復温は代謝過負荷で禁忌)—4-12時間かけて。③ 温浴 q24h × 20-30分(種別温度)—皮膚吸収+復温。④ 輸液(IV/ICe): 温度はPOTZと同等以上。⑤ POTZ復元: ベーシング温度、エアアンビエント温度、湿度、UVBの再評価。⑥ 原因対処: 加熱機器故障、停電、誤った種別温度設定。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。
予防
信頼性の高い暖房器具でPOTZを適切に維持。バックアップ暖房システムの使用。最高/最低温度計での温度モニタリング。病気の動物に補助的暖房を確保。
予後
軽度の低体温で速やかに是正されれば予後良好。二次感染を伴う慢性低体温は予後要注意。
関連する薬品
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