凍傷・低温障害
概要
種の耐性温度範囲を下回る温度への暴露による組織損傷です。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類における凍傷の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
種の臨界最低温度以下への曝露。暖房器具の故障、停電、寒波時の屋外飼育、モニタリングなしの意図的冷却。水生種:水温が許容範囲以下に低下。
病態生理
寒冷は血管収縮と組織内氷晶形成を引き起こし、細胞障害、血栓症、虚血性壊死に至る。四肢末端(尾、足趾、耳孔)が最も脆弱。凍傷に先行する重度低体温は徐脈、CNS抑制、代謝停止を引き起こす。融解は再灌流障害による追加的組織損傷を引き起こす。
診断
四肢末端・尾端・耳介(トカゲ類)の変色・壊死・脱落を視診で評価。外気温暴露歴と持続時間の聴取。凍傷組織境界の明確化には数日間の経過観察が必要。CBC・生化学で二次感染と臓器障害を評価。X線で骨壊死の範囲を確認。爬虫類は変温動物のため低温暴露に対する耐性が種により大きく異なり、POTZ下限と実際の暴露温度・時間の比較が予後判定に重要。
治療
6-12時間かけての緩徐な復温(直接加温は禁忌)。温かい輸液療法(25-30°C)。鎮痛薬(メロキシカム0.1-0.2 mg/kg)。壊死組織の創傷管理:境界明瞭化後のデブリドマン(7-14日)。二次感染時は抗菌薬。生存不能な末端の切断。ミオグロビン放出による腎不全のモニタリング。
予防
バックアップシステム付きのサーモスタット制御暖房の信頼性確保。加温シェルターなしの寒冷地での屋外飼育の回避。飼育環境温度の毎日のモニタリング。フェイルセーフ警報付きサーモスタットの使用。
予後
重症度と範囲に依存。尾端の軽度凍傷は保存的治療で回復しうる。全身性低体温を伴う広範囲凍傷は予後要注意〜不良。
関連する薬品
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