パラミクソウイルス感染症
概要
パラミクソウイルスによるインコの呼吸器・神経疾患。
主な症状
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臨床徴候
インコにおけるパラミクソウイルス感染症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
インコにおけるパラミクソウイルス感染症の原因: パラミクソウイルスによるインコの呼吸器・神経疾患。
病態生理
ウイルスは呼吸器・消化器上皮で複製後に全身・中枢神経へ播種し、呼吸器症状・緑色下痢・捻転斜頸や旋回などの神経症状を起こす。強毒株は高致死率で届出対象となる。
診断
神経症状(頭部振戦・斜頸・運動失調・旋回・痙攣)と消化器症状(緑色下痢)を身体検査で確認。クロアカスワブ・気管スワブのRT-PCRでパラミクソウイルスRNAを検出。ペア血清のHI試験で抗体価上昇を確認。CBC で白血球変動を評価。生化学で臓器障害を確認。剖検では脳の非化膿性脳炎が特徴的。インコ類ではPMV-3がオウム目の主要血清型であり、神経型・消化器型・呼吸器型の臨床型がある。感染鳥は長期間排泄するため隔離と環境消毒が感染拡大防止に必須である。
治療
特異的抗ウイルス療法なし — 治療は完全に支持的。セキセイインコのPMV: (1) 神経型 — 斜頸、後弓反張、旋回、振戦、運動失調、麻痺;(2) 消化器型 — 緑色下痢、多尿;(3) 呼吸器型 — 呼吸困難、鼻汁;(4) 過急性 — 突然死。神経学的支持: 活動性痙攣にミダゾラム0.5-1 mg/kg IM/経鼻;パッド付き、暗い、温かい(30-32℃)環境維持;止まり木除去(運動失調での落下リスク);食水を地面レベルの浅い皿に設置。輸液: SC加温LRS+2.5%ブドウ糖を維持量〜1.5倍(50-150 mL/kg/日);重度脱水にIOカテーテル。補助給餌: q4-6hで液状フォーミュラをクロップチューブ投与(多くの鳥は斜頸/運動失調では自食不能)— 誤嚥防止に給餌中・後に鳥を直立位に保持。二次感染予防の広域抗菌薬: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h。抗炎症にメロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h。神経回復支持にビタミンB群補給(チアミン1-3 mg/kg IM q24h)。厳格な隔離: PMVは糞便、気道分泌物、羽毛屑で高度に伝染;非感染鳥と気道空間を分離。F10または1:10漂白液で消毒。神経型からの回復: 斜頸は永続する場合があるが鳥は適応しQOLを維持可能。株の毒力と支持療法の質により死亡率10-50%。
予防
パラミクソウイルス感染症の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
パラミクソウイルス感染症の予後: 支持療法で多くが回復。
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