リステリア症
概要
リステリア・モノサイトゲネスによる脳炎と敗血症。
主な症状
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臨床徴候
インコにおけるリステリア症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
インコにおけるリステリア症の原因: リステリア・モノサイトゲネスによる脳炎と敗血症。
病態生理
インコのリステリア症はListeria monocytogenesによる感染で、汚染された生野菜・果物(不適切な洗浄)の給餌が主な感染経路。L. monocytogenesは4°Cでも増殖可能で、冷蔵保存した野菜にも残存しうる。臨床型:(1) 敗血症型(突然死)、(2) 脳炎型(斜頸、旋回、平衡障害)。小型インコは体格が小さいため急性経過をとりやすい。【人獣共通感染症】ヒトへの感染リスクがあり、妊婦・免疫不全者は特にハイリスク (Swayne DE. Diseases of Poultry, 14th ed, 2020)。
診断
血液培養・CSF培養でListeria monocytogenesを分離。PCR検査で特異的DNAを検出。グラム染色で短いグラム陽性桿菌(回転運動特徴的)を確認。CBC で白血球増加・モノサイト増加を確認。神経学的検査で脳幹障害(斜頸・眼振・旋回)を評価。CSF分析で単核球性細胞増加を検出。生化学でAST上昇を評価。インコ類ではリステリア症は稀であるが、汚染された食物(生野菜・果物)からの経口感染で敗血症型・神経型として発症する。人獣共通感染症であり免疫不全者のいる家庭では特に注意が必要である。
治療
【人獣共通感染症】取り扱い注意。リステリア・モノサイトゲネスはセキセイインコに高致死率の脳炎・敗血症を起こす。第一選択: アンピシリン100-200 mg/kg IM q8h + ゲンタマイシン5 mg/kg IM q24h(相乗的併用、リステリア症のゴールドスタンダード)。代替: TMP-SMX 48 mg/kg PO q12h 14-21日間。注意: セファロスポリン系はリステリアに無効 — 使用しない。神経症状(斜頸、旋回、後弓反張): ミダゾラム0.5-1 mg/kg IM/INで急性痙攣管理、メロキシカム0.5 mg/kg PO/IM q12-24hでCNS炎症管理。支持療法: IO/IV輸液、保温(28-30°C)、自力摂食不能な鳥には経管給餌。治療期間最低14-21日間; CNS感染はより長期を要する。感染源調査: 汚染された野菜、土壌、飼鳥舎内のげっ歯類糞便。環境消毒が不可欠。神経症状発現後の予後は要注意。参考文献: Crespo et al. 2013, Cooper 2002。
予防
リステリア症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
リステリア症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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