猫ピレスロイド中毒(外用)
概要
犬用ピレスロイド系ノミ駆除製品の猫への不適切な使用による中毒です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す猫の他の疾患を確認できます
臨床徴候
猫ピレスロイド中毒(外用)の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
猫における猫ピレスロイド中毒(外用)の原因: 犬用ピレスロイド系ノミ駆除製品の猫への不適切な使用による中毒です。
病態生理
ピレスロイド系殺虫剤(犬用スポットオン製剤の誤用が最多)の外用・経皮曝露による神経毒性中毒で、感染症ではない。猫はグルクロン酸抱合能が低く本剤の解毒が遅いため著しく感受性が高い。ピレスロイドは神経の電位依存性ナトリウムチャネルの不活性化を遅延させて神経の過興奮を引き起こし、筋振戦・線維束性攣縮・てんかん様発作・運動失調・流涎・高体温を生じる。重積発作・高体温は致死的で、皮膚の除染(温水と洗剤で洗浄)、抗痙攣薬、脂肪乳剤静注、体温・支持管理を要する。
診断
犬用ピレスロイド系ノミ駆除剤の誤用(猫への適用)歴を確認。全身性振戦・筋攣縮・痙攣・流涎・運動失調・過敏を認める。症状は曝露後1-6時間で発症。診断は暴露歴と特徴的な臨床徴候による。CBC/血液化学は通常正常。体温上昇(筋活動による)。CK上昇は横紋筋融解を反映。製品ラベルの有効成分(ペルメトリン等)と濃度を確認。猫はグルクロン酸抱合能が低いため犬の10-100倍感受性が高い。有機リン中毒、ストリキニーネ中毒との鑑別が必要。
治療
猫における猫ピレスロイド中毒(外用)の治療には、同定された寄生虫に応じた適切な駆虫薬が必要である。一部の駆虫薬は特定の種に有毒であるため、種に適した用量設定が重要である。全てのライフステージを排除するため複数回投与が必要な場合がある。環境消毒と接触動物の治療で再感染を防止する。貧血、脱水、栄養失調などの二次的合併症に対する支持療法を行う。
予防
猫ピレスロイド中毒(外用)の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
猫ピレスロイド中毒(外用)の予後: 中毒物質と摂取量、治療開始までの時間により予後が大きく異なる。早期除染・解毒で予後改善。
中毒の他の疾患(猫)
VetDictで猫の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。