エチレングリコール中毒
概要
不凍液の摂取による急速に致死的な中毒で、急性腎不全を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
猫におけるエチレングリコール中毒の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
猫におけるエチレングリコール中毒の原因: 不凍液の摂取による急速に致死的な中毒で、急性腎不全を引き起こします。
病態生理
エチレングリコール中毒は猫における中毒性疾患である。有害物質の経口摂取、吸入、または経皮吸収により中毒障害が生じる。毒素は酵素阻害、受容体干渉、酸化的損傷、直接的な細胞毒性などの特定のメカニズムを通じて細胞プロセスを障害する。標的臓器は毒素により異なるが、肝臓(生体内変換)、腎臓(排泄)、神経系、消化管が一般的である。用量依存的に無症候性変化から劇症型臓器不全まで幅広い影響を及ぼす。
診断
猫エチレングリコール(不凍液)中毒の診断は摂取歴と急速に進行する急性腎不全から行う。Stage I(0.5-12h):酩酊様、多飲多尿。Stage II(12-24h):心肺症状。Stage III(12-72h、猫では犬より早期):乏尿性腎不全。血液ガス:重度の代謝性アシドーシス(AG開大型)。浸透圧ギャップ上昇。尿沈渣:シュウ酸Ca結晶(猫では出現が早い)。Wood灯で尿蛍光(フルオレセイン含有不凍液)。EG試薬キットで血中EG測定。猫の致死量はわずか1.5 mL/kg。鑑別:ユリ中毒、急性腎障害(他の原因)。フォメピゾール(猫での推奨用量あり)が解毒薬。
治療
エチレングリコール中毒は分単位の救急 — 猫は犬より治療域が狭く、解毒開始は摂取後3時間以内が必須(Connally 2010)。①解毒: フォメピゾール猫用高用量プロトコル 125 mg/kg IV負荷→31.25 mg/kg を12・24・36時間後(犬用量では不十分)。入手不能時は20%エタノール 5 mL/kg IV q6h(鎮静深度に注意)。②代謝性アシドーシスに炭酸水素Na(不足量=0.3×BW×BE)。③輸液で利尿維持。④シュウ酸カルシウム結晶尿・高K・無尿は確立したAKIを示し、透析以外の救命は困難。診断は血清EG測定・浸透圧ギャップ・エコー(腎皮質高エコー)。予後は治療開始時間が全て。(Connally JAVMA 2010; Plumb's 10th ed)
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予防
エチレングリコール中毒の予防には有毒物質へのアクセス制限・除去、ペット安全な製品の使用、環境からの有毒植物の除去、薬剤・化学物質の適切な保管、屋外アクセス時の監視、種固有の中毒に関する飼い主教育が必要である。
予後
エチレングリコール中毒の予後: 中毒物質と摂取量、治療開始までの時間により予後が大きく異なる。早期除染・解毒で予後改善。
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