肝リピドーシス(脂肪肝)
概要
肝臓への過度の脂肪蓄積で、種子食のみのアマゾンインコやセキセイインコに多い。
主な症状
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臨床徴候
鳥における肝疾患(肝リピドーシス)の臨床徴候はホルモン異常または代謝障害の種類により特異的パターンを示す。糖尿病: 多飲多尿・多食・体重減少。甲状腺機能亢進: 体重減少・多食・多動・心拍数上昇。クッシング症候群: 腹部膨満・脱毛・多飲多尿・薄い皮膚。アジソン病: 元気消失・嘔吐・下痢・電解質異常。低血糖: 振戦・痙攣・意識低下。早期は無症候性に進行することが多く、定期的内分泌スクリーニングが早期発見の鍵。
原因
鳥における肝リピドーシス(脂肪肝)の原因: 高脂肪種子食(ヒマワリ種子等)への偏食、運動不足、肥満が主因。セキセイインコ、アマゾンインコ、オカメインコに好発。ペレット食への移行不足や過剰な脂肪摂取が肝臓への脂肪蓄積を促進する。
病態生理
鳥における肝リピドーシスは高脂肪食による肝細胞への過剰な脂肪蓄積である。肝細胞の脂肪変性により代謝・合成・解毒機能が障害される。進行すると肝線維化、胆汁うっ滞、凝固異常を引き起こす。鳥類は高い代謝率を持つため、肝機能障害の影響が全身に急速に波及する。
診断
血液生化学(AST・LDH・GGT上昇、胆汁酸上昇、総蛋白・アルブミン低下、コレステロール・トリグリセリド上昇)。CBC(有核RBCのため自動分析装置の白血球数に注意)。X線検査(肝腫大:ventral peritoneal silhouette の拡大)。超音波検査(肝実質エコー輝度上昇・肝辺縁鈍化)。肝FNA細胞診・肝生検(脂肪変性の程度評価が確定診断)。鳥類の肝リピドーシスは種子食偏食・高脂肪食・運動不足が主因であり、アマゾンインコ・セキセイインコで好発する。
治療
鳥肝リピドーシス(脂肪肝): 原因(感染性・中毒・免疫介在性・腫瘍・代謝)特定が治療方針を決定。① 検査: CBC・生化学(ALT/AST/ALP/GGT/T-Bil/Alb)、胆汁酸負荷試験、凝固系(PT/aPTT)、超音波、肝生検(細胞診/組織学/培養)。② 原因別治療: 細菌→培養に基づく抗菌薬4-6週、寄生虫→駆虫、ウイルス→支持療法、免疫介在性→プレドニゾロン 1-2 mg/kg PO q12h漸減、薬剤性→暴露除去。③ 肝庇護: ウルソデオキシコール酸 10-15 mg/kg PO q24h、SAMe 20 mg/kg PO q24h(空腹時)、シリマリン 4-15 mg/kg PO q24h、ビタミンE 10-15 IU/kg PO q24h。④ 栄養: 高品質中等量蛋白、十分なカロリー(脂肪は耐容性で調整)、ビタミンK1補充。⑤ モニタ: 肝酵素 q2-4週、Alb・凝固系、必要なら肝生検でstaging。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。
予防
肝リピドーシス(脂肪肝)の予防には適切な食事設計、血液検査を含む定期的な健康モニタリング、健康体重の維持、過剰なおやつや不適切な食事の回避、無症候性変化の早期発見時の迅速な介入が含まれる。
予後
肝リピドーシス(脂肪肝)の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
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