亜鉛中毒
概要
亜鉛メッキ金属物の摂取による亜鉛中毒。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類における亜鉛中毒の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
亜鉛含有物の摂取(亜鉛メッキケージワイヤー、亜鉛メッキ金物、硬貨)または亜鉛メッキ飼育設備への慢性曝露。特にケージワイヤーを噛むカメ類とトカゲで一般的。
病態生理
亜鉛は消化管から吸収され肝臓、腎臓、膵臓に蓄積する。銅吸収を阻害し二次性銅欠乏を引き起こす。亜鉛は溶血性貧血、肝壊死、腎尿細管障害、膵壊死を引き起こす。消化管刺激は食欲不振と吐き戻しを引き起こす。
診断
食欲不振・嗜眠・膵臓壊死に伴う急性症状の臨床評価。血中亜鉛濃度測定(正常値の2倍以上で中毒を示唆)。X線で消化管内の金属異物(亜鉛メッキ金網片・コイン・ジッパー等)を確認。CBC(溶血性貧血)・生化学(膵酵素上昇・肝酵素上昇・腎機能)で臓器障害を評価。飼育ケージの金属素材(亜鉛メッキワイヤー)の使用歴聴取が重要。
治療
亜鉛曝露源の除去。キレート療法:CaEDTA 10-40 mg/kg IM 12時間毎 5日間、2日休薬、血中亜鉛レベルに基づき必要に応じて反復。金属性異物の場合:胃切開による外科的除去。支持療法:輸液、消化管保護薬、栄養支持。
予防
爬虫類ケージに亜鉛メッキワイヤーや亜鉛メッキ金物を使用しない。ステンレス鋼またはパウダーコート材料の使用。硬貨や亜鉛含有物へのアクセスの除去。
予後
早期に発見され原因が除去されれば予後良好。確立された臓器障害を伴う慢性曝露は予後要注意。
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