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うさぎ (Rabbit) その他 中等度

開脚症

Splay Leg / 開脚症

概要

先天的または発達性の疾患で、四肢が外側に開き正常な移動ができなくなります。

主な症状

移動困難 起立不能 四肢の開脚

原因

胚発生中の筋骨格系発達異常が原因。遺伝子変異(常染色体優性・劣性・多因子性)・染色体異常・催奇形物質曝露に起因しうる。近親交配が先天性欠損のリスクを増加。特定のウサギ系統に品種特異的素因が存在しうる。

病態生理

ウサギの筋骨格系の先天性異常は、胚発生中の発達エラーに起因し、遺伝子変異・染色体異常・催奇形物質曝露が関与しうる。構造的または機能的欠損は出生時に明らかか、成長に伴い臨床的に顕在化する。一部のウサギ系統では遺伝的要因による品種特異的素因が存在する。

治療

開脚症の治療: 新生仔ホブリング(生後1-2週以内に診断された場合): ソフトパッド付きホブル(医療用テープまたはVetrap)で肢を体の下の正常位置に保持。きつすぎないよう注意(12時間毎に循環確認)。仔ウサギの成長に合わせ毎日調整。牽引力のある床面を提供(ケージ床にタオル/フリース — 滑りやすい面は厳禁)。ホブル期間: 通常1-4週間。成功率: 生後1週以内開始で60-80%、2週以降は著しく低下。理学療法: 穏やかな関節可動域運動を1日2-3回、各5分。温湿布後に実施。浅い温水(32-35°C)での水泳療法(支持下荷重運動)。支持療法: 適切な栄養確保 — 哺乳困難な場合は補助哺乳(子猫用ミルクリプレーサーまたはWombaroo)。褥瘡予防に柔らかいパッド付き寝床。慢性/成体症例: カスタムパッド付き副木または装具。重度両側性には車椅子デバイス。疼痛/炎症がある場合はメロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h。環境改善: 滑り止め床(フリース、ゴムマット)、低入口トイレ、アクセスしやすい高さの食事/水。外科: 稀に適応 — X線で特定の解剖学的欠損が確認された場合のみ腱/靱帯修復。罹患個体は繁殖に使用しないこと(遺伝的要因の疑い)。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Richardson (2000); Jenkins (2012).

予防

繁殖前の遺伝子検査とキャリアスクリーニングが最も効果的な予防策である。既知の遺伝性疾患を持つ個体の繁殖制限、近親交配の回避、品種特異的なスクリーニングプロトコルの遵守が重要である。妊娠中の母体管理(適切な栄養・薬物曝露回避・感染予防)により後天的な先天異常のリスクを低減できる。ブリーダー教育と情報共有が品種全体の健全性向上に寄与する。

予後

予後は異常の種類と重症度により著しく異なる。軽度の形態異常は外科的矯正により正常な生活が可能であるが、重度の多臓器奇形では生存率が低い。早期診断と適切な介入により機能的予後を改善できる症例が多い。遺伝性疾患では進行性の経過をたどるものもあり、長期的なモニタリングと支持療法が生活の質の維持に重要である。

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