ショープパピローマウイルス
概要
ワタオウサギ由来のパピローマウイルスによる疣贅様腫瘤を形成し、自然退縮するか稀に癌化します。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すうさぎの他の疾患を確認できます
臨床徴候
ウサギにおけるショープパピローマウイルスの臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
ウサギにおけるショープパピローマウイルスの原因: ワタオウサギ由来のパピローマウイルスによる疣贅様腫瘤を形成し、自然退縮するか稀に癌化します。
病態生理
パピローマウイルスは基底層角化細胞に感染し、上皮の過形成を誘導して乳頭腫(疣)を形成する。多くは免疫獲得により自然退縮するが、一部は扁平上皮癌への進展リスクがある。
診断
皮膚の角化性疣贅状腫瘤・皮角様病変からShope乳頭腫ウイルス(CRPV)を疑う。組織生検で扁平上皮の乳頭腫性増殖と核内封入体を確認。PCRでCRPV DNAを検出。病理組織検査で悪性転化(扁平上皮癌への移行)の有無を評価。免疫組織化学でウイルス抗原を検出。CBC/生化学は通常正常。CRPVは実験的発癌モデルとして有名であり、自然感染でも約25%が悪性転化する。ワタオウサギが自然宿主であり、家兎での感染は環境曝露による。
治療
ショープパピローマウイルス(ワタオウサギパピローマウイルス/CRPV)はイボ様増殖物を形成するが、大半の家庭ウサギでは細胞性免疫の発達に伴い3-6ヶ月以内に自然退縮。月1回の写真記録付き経過観察が標準アプローチ。外科的切除の適応: 機能障害(摂食、視覚、グルーミング)、潰瘍化と二次感染、急速増殖や扁平上皮癌(SCC)への悪性転化を疑わせる形態変化(稀だがCRPVで十分に記録あり)。メスまたはCO2レーザーで全身麻酔下に切除、病理組織検査に提出。小さなアクセス可能な乳頭腫には凍結療法(液体窒素)が有効。二次感染: クロルヘキシジン0.05%局所洗浄+エンロフロキサシン10-20 mg/kg PO q12h。疼痛時はメロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h。特異的抗ウイルス治療なし。イミキモド5%クリーム(局所免疫応答修飾薬)が逸話的に使用されるが、ウサギでの有効性は十分に確立されていない。免疫サポート: ストレス最小化、栄養最適化(チモシー牧草無制限)、適切な住環境。重要: CRPVはウイルス発癌研究の歴史的モデル。退縮した病変のモニタリング: 以前の乳頭腫部位に数ヶ月から数年後にSCCが発生しうる。参考文献: Sundberg & Reichmann (1993), Harcourt-Brown (2002).
予防
ショープパピローマウイルスの予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
ショープパピローマウイルスの予後: ウイルスの種類と宿主の免疫状態による。ワクチン予防可能な疾患は予防が最善。支持療法で多くが回復可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
感染症の他の疾患(うさぎ)
VetDictでうさぎの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。