ジアルジア症
概要
ジアルジア属原虫による感染症で、慢性下痢、吸収不良、毛引きを引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
インコにおけるジアルジア症の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
消化器系組織に感染する寄生虫が原因。感染期(卵・オーシスト・幼虫)の経口摂取・直接接触・ベクター・経皮侵入で伝播。不衛生・屋外曝露・免疫抑制・ストレスが素因。インコの食性が特定の寄生虫生活環への曝露を増加させうる。
病態生理
寄生虫は経口摂取・皮膚穿通・ベクター媒介によりインコの消化器系組織に感染を確立する。寄生体は直接的な機械的損傷・栄養競合・免疫病理学的反応を通じて宿主組織を損傷する。寄生体段階の周囲に好酸球性・肉芽腫性炎症が発生する。慢性感染は組織線維化と臓器機能障害に至る。
診断
新鮮糞便の直接鏡検(生理食塩水マウント:Giardia栄養型の特徴的な回転運動を観察)。糞便浮遊法(硫酸亜鉛浮遊法がシスト検出に最適)。糞便抗原検出キット(ELISA)。CBC・生化学。インコ類のジアルジアはセキセイインコ・オカメインコで好発し、粘液性・脂肪性下痢と体重減少が特徴的。排出は間歇的で偽陰性が多いため、3-5日間連続検査を推奨。慢性感染ではそのう洗浄液からも検出されることがある。
治療
メトロニダゾール25-50 mg/kg PO q12h 5-7日間(第一選択抗原虫薬)。代替: ロニダゾール10 mg/kg PO q24h 6-10日間(難治例に有効な場合あり)。フェンベンダゾール20-50 mg/kg PO q24h 3-5日間(特に線虫感染併発時の代替)。セキセイインコのジアルジア症は羽毛破壊行動(FDB)と乾燥性鱗屑皮膚に特に関連—治療成功でこれらの症状はしばしば消退する。支持療法: 皮膚/羽毛の健康のためオメガ3脂肪酸を補充したペレット食。慢性下痢による脱水には皮下輸液。治療後プロバイオティクス補充。環境消毒が重要—ジアルジアシストは湿潤環境で数週間生存: 水入れは毎日消毒交換、糞便トレイは毎日清掃、第四級アンモニウム化合物でケージ消毒。全同居鳥の同時スクリーニング・治療。糞便塗抹/ELISAを治療後2週・4週に再検査—間欠性排出で偽陰性が多いため3検体別々に検査。参考: Filippich LJ et al. (1998) Aust Vet J; Fudge AM (2000) Laboratory Medicine: Avian and Exotic Pets.
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
適切な駆虫薬治療で予後は一般的に良好。重度感染や免疫不全インコでは予後不良となりうる。環境消毒と再感染予防が長期的な予後改善に重要。定期的な糞便検査と予防的駆虫が推奨される。
関連する薬品
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