乳頭腫症
概要
ヘルペスウイルス関連の総排泄腔、口腔、皮膚の乳頭腫。
主な症状
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原因
インコにおけるパピローマウイルス感染の原因: パピローマウイルスによる乳頭腫。口腔・総排泄腔に好発。
病態生理
内臓乳頭腫症はパピローマウイルスによる消化管内(胆管・膵管・クロアカ)の乳頭腫性病変。大型オウム類で報告が多いが、インコでも発生する。胆管乳頭腫では胆汁うっ滞・肝酵素上昇、膵管乳頭腫では消化不良、クロアカ乳頭腫では排泄障害を引き起こす。内視鏡で病変を確認し生検で確定。外科切除が困難な深部病変は対症療法が中心。悪性転化(扁平上皮癌化)のリスクがあり長期モニタリングが必要。
治療
セキセイインコの乳頭腫症 — オウム類ヘルペスウイルス(PsHV)による総排泄腔粘膜、口腔、まれに皮膚の疣状・有茎性または無茎性乳頭腫。扁平上皮癌への悪性転化リスクあり。セキセイインコではアマゾンオウムやコンゴウインコより少ない。【診断】: 生検と病理組織検査(空胞細胞=ウイルス細胞変性効果を伴う上皮過形成)。オウム類ヘルペスウイルスPCR。【外科的切除(主要治療)】: イソフルラン麻酔下でラジオサージャリー(推奨 — 出血を最小化しクリーンなマージンを確保)、CO2レーザー、または電気焼灼止血付き鋭利切除で乳頭腫を切除。小さな総排泄腔乳頭腫には硝酸銀スティックによる化学的焼灼 — 穏やかな清拭後に病変に直接適用。【凍結療法】: 表在性病変に液体窒素または亜酸化窒素クライオプローブ — 2回の凍結融解サイクル。【再発】: 多い(ウイルスはヒトヘルペスウイルスと同様に神経節に潜伏持続)— 切除後の再発率約30-60%。必要に応じて再切除。【口腔乳頭腫】: 採食を障害 — 切除またはデバルキング。毎回の検査で口咽頭と後鼻孔を確認。【総排泄腔乳頭腫】: しぶり、血便、二次的脱出を引き起こしうる。q3-6ヶ月で定期的総排泄腔検査。【悪性転化モニタリング】: 急速増大、深部組織浸潤、外観変化があれば再生検で扁平上皮癌を除外。【支持療法】: 切除後メロキシカム0.5 mg/kg PO q12-24h×3-5日間。切除部位の二次細菌感染にエンロフロキサシン15 mg/kg PO q12h×5-7日間。【隔離】: ウイルスは間欠的に排出 — 罹患鳥を非感染群から分離。ストレスが再活性化と排出を誘発。【予後】: 管理には普通、悪性転化では要注意。生涯モニタリングが必要。参考: Styles DK et al. (2004) Vet Pathol; Phalen DN (2006) Vet Clin North Am Exot Anim Pract.
予防
適切な飼育管理、定期的な獣医師による健康診断、適正な栄養、ストレスの最小化、安全で清潔な飼育環境の維持により予防可能である。
予後
インコにおける内臓乳頭腫症は良性腫瘍で、外科的完全切除により治癒が期待でき予後は良好。切除困難な部位・高齢・基礎疾患で麻酔リスクが高い場合は経過観察も選択肢となる。不完全切除では局所再発がありうるため切除マージンの病理評価が望ましい。急速な増大・出血・潰瘍化を認める場合は悪性転化を疑い再評価する。
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