蝿蛆症(フライストライク)
概要
ハエ幼虫による創傷・汚染部位の寄生と組織破壊。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すインコの他の疾患を確認できます
臨床徴候
インコにおける蝿蛆症(フライストライク)の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
インコにおける蝿蛆症(フライストライク)の原因: ハエ幼虫による創傷・汚染部位の寄生と組織破壊。
病態生理
蝿蛆症(フライストライク)はインコにおける寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
体表の視診で幼虫(ウジ虫)の寄生部位と数を確認。蝋膜周囲・総排泄腔周囲・創傷部の汚染度を評価。幼虫を採取し種同定。皮膚壊死の範囲と深度を確認。CBC で白血球増加を確認し二次感染の程度を評価。生化学でAST・LDH上昇を確認。X線で深部組織への波及を除外。インコ類ではハエ幼虫症は屋外飼育鳥・創傷のある個体・下痢で総排泄腔周囲が汚染された個体で発生する。幼虫の物理的除去・創傷デブリードマン・抗菌薬投与が治療の柱であり、環境衛生管理が再発予防に不可欠である。
治療
【緊急】蝿蛆症は小さな体格と蛆虫分泌毒素の吸収のためセキセイインコでは急速に致死的。拡大下で細鉗子を用いて全ての可視蛆虫を手動除去。温滅菌生理食塩水で創傷洗浄 — 過酸化水素は使用しない(組織損傷)。壊死組織を慎重にデブリードマン。局所創傷ケア: 希釈クロルヘキシジン0.05%またはF10溶液。全身抗菌薬: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h(二次性細菌感染 — 汚染創)。イベルメクチン0.2 mg/kg PO/SC単回投与で残存幼虫を駆除。メロキシカム0.5 mg/kg PO/IM q12-24hで疼痛管理。積極的支持療法: IO/SC輸液、保温(28-30°C)、経管給餌。素因: 汚れた肛門周囲(下痢)、開放創、衰弱鳥、暖かい気候の屋外飼鳥舎。5-7日間毎日残存幼虫の創傷検査。細かいメッシュスクリーンで飼鳥舎をハエ防除。ケージと鳥を清潔に保つ — 特に総排泄腔周囲。予後は組織損傷と毒血症の程度による。参考文献: Dorrestein 2009, Cooper 2002。
予防
蝿蛆症(フライストライク)の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
蝿蛆症(フライストライク)の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
その他の他の疾患(インコ)
VetDictでインコの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。