鳥痘
概要
ポックスウイルスによる感染症で、皮膚や嘴、粘膜に皮膚型または粘膜型の病変を形成する。
主な症状
原因
インコにおける鳥痘の原因: ウイルス病原体による感染。直接接触、飛沫・空気感染、媒介物、ベクター媒介が感染経路。免疫抑制、ストレス、過密飼育、ワクチン未接種が感受性を高める。
病態生理
鳥痘はインコにおけるウイルス感染症である。ウイルスは特定の受容体を介して宿主細胞に侵入し、細胞内機構を利用して複製する。直接的な細胞変性効果(細胞溶解、アポトーシス、標的臓器の組織壊死)を引き起こす。自然免疫(インターフェロン、NK細胞)および適応免疫(抗体、細胞性免疫)の宿主免疫応答が免疫病理に寄与することがある。ウイルス血症により病原体が複数の臓器系に播種される可能性があり、免疫抑制により二次的な細菌・真菌感染のリスクが高まる。
治療
特異的抗ウイルス療法なし—免疫正常鳥では自己限定性。【皮膚型(乾性型)】: 無羽部位(嘴、ろう膜、眼瞼、足)の結節性病変は2-4週で消退。病変にポビドンヨード10%をq12h外用。痂皮の早期除去禁忌(ウイルスが内部で生存)。病変の二次性細菌感染: クロルヘキシジン0.05%またはスルファジアジン銀外用。【粘膜型(湿性型 — より重症)】: 口腔、咽頭、気管の乾酪様プラークが気道閉塞を引き起こしうる。呼吸困難/嚥下困難時は麻酔下で口腔プラークを慎重にデブリードマン。呼吸障害に生理食塩水+F10でネブライゼーション。二次感染に広域抗菌薬: エンロフロキサシン15 mg/kg PO/IM q12h。カンジダ症併発時: ナイスタチン100,000 IU/kg PO q8h。支持療法: 加温皮下輸液50-100 mL/kg/日、保温28-30°C、摂食不能時はそ嚢チューブ給餌。メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24hで疼痛管理。眼病変: 眼科用クロラムフェニコールまたはシプロフロキサシン点眼q6-8h。隔離が重要—蚊と直接接触で伝播。鳥舎の蚊対策が必須。参考: Tripathy DN (2000) Avian Viruses; van Riper C & Forrester DJ (2007) Infectious Diseases of Wild Birds.
予防
鳥痘の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
鳥痘の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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