後鼻孔乳頭腫
概要
後鼻孔の乳頭腫性増殖で、鼻閉と慢性くしゃみを引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
インコにおける後鼻孔乳頭腫の臨床徴候は病態と進行段階により多様である。一般的非特異的所見(食欲不振・元気消失・体重減少)に加え、罹患臓器・系統に特異的な症状が顕在化する。病歴聴取と詳細な身体検査により症状パターンを把握し、補助検査で確定診断に至る。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
原因
インコにおける後鼻孔乳頭腫の原因: 後鼻孔の乳頭腫性増殖で、鼻閉と慢性くしゃみを引き起こす。
病態生理
インコの後鼻孔乳頭腫はPsittacid herpesvirus(PsHV)関連の良性腫瘤で、後鼻孔(choana)周囲の粘膜に乳頭状腫瘤を形成する。PsHVはオウム目全般に感染し、特にAmazon parrot、Macawで有病率が高い。後鼻孔の乳頭腫は気道の部分閉塞→呼吸困難、採食障害を引き起こしうる。PsHVは同時に総排泄腔・胆管にも乳頭腫を形成し、胆管乳頭腫→胆管閉塞→肝不全は致死的合併症 (Phalen DN. Semin Avian Exotic Pet Med 2000;9:131-137)。
診断
口腔内・チョアナの視診で乳頭腫状の粘膜隆起を確認し大きさ・数・分布を記録。切除生検の病理組織検査で扁平上皮乳頭腫を確定し悪性変化(扁平上皮癌)を除外。PCR検査でパピローマウイルスDNAを検出。CBC・生化学で全身状態を評価。内視鏡でチョアナ・鼻腔内の病変範囲を確認。インコ類ではチョアナ乳頭腫はパピローマウイルス感染に関連し、セキセイインコでの報告がある。気道閉塞を引き起こす大型病変は外科的切除の適応。悪性転化リスクがあるため定期的な経過観察と生検フォローアップが重要である。
治療
イソフルラン麻酔下での外科的切除または電気焼灼による減量が第一選択治療。セキセイインコの後鼻孔乳頭腫はPsHV-1(オウム目ヘルペスウイルス1型)と関連することが多い—PCR検査推奨。小さいまたは再発性病変には硝酸銀焼灼。扁平上皮癌(SCC)除外のため生検必須—慢性乳頭腫症での悪性転化が報告されている。術後メロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24hで疼痛管理。乳頭腫が後鼻孔スリットを閉塞する場合の呼吸障害をモニタリング。切除後6ヶ月以内の再発率30-50%—切除後4週間間隔で再検査。両側後鼻孔が罹患している場合: 過度の出血防止のため段階的手術。術後に滅菌生理食塩水で鼻腔洗浄しデブリスを除去。PsHV-1の長期キャリアは間欠的排出と反復性乳頭腫成長を示す場合がある。有効性が証明された抗ウイルス療法はない。良性乳頭腫は外科的管理で予後良好、SCC転化が確認された場合は予後要注意。
予防
後鼻孔乳頭腫の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
後鼻孔乳頭腫の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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