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トカゲ (Lizard) 感染症 緊急

腹膜炎・体腔炎

Peritonitis / Coelomitis / 腹膜炎・体腔炎

概要

卵の破裂、臓器穿孔、細菌感染による体腔の炎症です。

主な症状

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臨床徴候

トカゲにおける腹膜炎・体腔炎の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。

原因

トカゲにおける腹膜炎・体腔炎の原因: 卵の破裂、臓器穿孔、細菌感染による体腔の炎症です。

病態生理

トカゲの腹膜炎/体腔炎は体腔内への細菌/化学物質汚染による重篤な炎症。原因:(1) 卵管破裂(egg yolk coelomitis — 雌トカゲの卵詰まり/follicular stasis)が最多、(2) 消化管穿孔(異物、床材誤食)、(3) 手術後感染。フトアゴヒゲトカゲの雌ではfollicular stasis(排卵された卵胞が卵管に入らず体腔内遊離)が特に多い。トカゲは横隔膜を持たず体腔が1つで、感染が全体に拡散する (Mader DR. 2019)。

診断

体腔穿刺(コエロムセンテシス)で採取した液の細胞診が診断に最重要。変性ヘテロフィル・細菌・卵黄物質(卵黄性腹膜炎の場合)の有無を確認。体腔液の細菌培養・感受性試験で原因菌を同定。超音波検査で体腔液貯留・内臓表面の変化を評価。X線で消化管穿孔による遊離ガス・液体レベルを確認。CBC(重度ヘテロフィル増多・左方移動→敗血症)・血液生化学(低アルブミン→漏出、UA→腎障害、肝酵素→肝障害)で全身状態を緊急評価。原因検索(消化管穿孔・卵管破裂・外傷)が治療方針に直結。

治療

トカゲ腹膜炎/体腔炎: ① ⚠緊急。感染性/非感染性体腔炎—卵管破裂、消化管穿孔、卵黄性腹膜炎、または血行性敗血症が主因。② 確定: 体腔穿刺(細胞診・培養)、超音波/CT、CBC・生化学。③ 緊急安定化: 温輸液(ノルモソルR 25-30 mL/kg/日 SC/ICe、ショック時はボーラス 10-20 mL/kg IV/IO)、POTZ維持(前後72時間)、酸素投与(必要時)。④ 抗菌薬(広域→培養後調整): エンロフロキサシン 5-10 mg/kg IM q24h + セフタジジム 20 mg/kg IM q72h、嫌気性菌カバー必要時はメトロニダゾール 20 mg/kg PO q24-48h。⑤ 外科治療: 探索的体腔切開→原因特定(消化管穿孔修復、卵管摘出、卵黄洗浄)、体腔洗浄(温生理食塩水)。トカゲは腹側皮膚切開で体腔アクセス、保温と低体温対策を厳格に。⑥ 鎮痛: メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h、ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg IM q12-24h、モルヒネ(亀のみ有効)0.4-1 mg/kg IM。⑦ 栄養支持: 術後はシリンジ給餌(Carnivore Care)、強制給餌は腸蠕動回復後。Mader 2019, Divers & Stahl 2019。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。

予防

腹膜炎・体腔炎の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。

予後

腹膜炎・体腔炎の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 メトロニダゾール 💊 メロキシカム 💊 ブプレノルフィン 💊 セフタジジム 💊 ロニダゾール

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