猫の肥満
概要
猫で最も多い栄養障害。室内飼育猫の30〜40%が肥満または過体重。BCS 7/9以上を肥満と判定。糖尿病・肝リピドーシス・関節疾患・下部尿路疾患のリスク因子。肥満猫が食欲廃絶すると肝リピドーシスを発症するため注意。
主な症状
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臨床徴候
本症で報告される主な臨床徴候には運動不耐・努力性呼吸・元気消失・体重増加などがある。所見の種類と程度は症例や病期により異なる。
原因
過剰なカロリー摂取、運動不足(完全室内飼育)、避妊/去勢後の代謝低下、自由給餌(ad lib feeding)、高炭水化物食。品種素因:雑種猫、ブリティッシュショートヘア。
病態生理
慢性的なエネルギー過剰→白色脂肪組織の蓄積→アディポカイン分泌異常→インスリン抵抗性(糖尿病リスク4倍)→慢性低度炎症。猫は犬と異なりタンパク質代謝依存が高く、絶食時に肝臓への脂肪動員が急速→肝リピドーシスのリスク。
診断
診断は身体検査・血清生化学検査・Thyroid Panel・尿検査などの検査所見を、臨床徴候および病歴と併せて総合的に評価して行う。
治療
安全な減量速度は週0.5〜2%体重(急速減量は肝リピドーシスのリスク)。減量用療法食(Hill's Metabolic, Royal Canin Satiety等)。現維持カロリーの80%からスタート→徐々に調整。環境エンリッチメント(フードパズル・おもちゃ)で活動量増加。月1回の体重・BCS測定。絶食は絶対に避ける。
予防
給餌量の計量管理。自由給餌を避ける。食事時間制限。避妊/去勢後のカロリー10〜20%削減。環境エンリッチメント。定期的なBCS評価。
予後
適切な管理で予後良好。減量によりインスリン感受性が改善し糖尿病が寛解する場合もある。急速減量は肝リピドーシスのリスク。
関連する薬品
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