パラミクソウイルス感染症
概要
パラミクソウイルスによる神経・呼吸器疾患で、特にハトやオウム目に多い。
主な症状
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原因
鳥のパラミクソウイルス感染症(ニューカッスル病=鳥パラミクソウイルス1型が代表)による。感染鳥の分泌物・糞や汚染物を介した接触・吸入で伝播する。
病態生理
鳥のパラミクソウイルス(PMV)感染はAvian paramyxovirus(APMV)による神経〜呼吸器疾患で、APMV-1(ニューカッスル病ウイルス/NDV)が最も臨床的に重要。NDVは家禽で壊滅的被害を引き起こし、家畜伝染病予防法の対象。病原性分類:velogenic(致死率>90%)、mesogenic(中等度)、lentogenic(軽度/ワクチン株)。ペット鳥では神経型が多く、斜頸・旋回・脚麻痺・star gazing を呈する。ハト由来のPMV-1(pigeon paramyxovirus/PPMV-1)はペット鳥への感染源として重要 (Alexander DJ & Senne DA. Diseases of Poultry, 12th ed, 2008)。
治療
【鳥におけるパラミクソウイルス感染症】 パラミクソウイルス感染症は培養感受性試験を診療指針とし、empiricalにはエンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/IM q12-24h またはアモキシシリン・クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h(小型哺乳類除く)を開始。 膿瘍形成例は外科的切開・排膿・洗浄(生食または0.05%クロルヘキシジン)が抗菌薬単独より治癒率高い。 発熱・全身症状時は炎症マーカー(SAA、CRP)と血液培養。 再発リスクの高い症例ではバイオフィルム形成菌(Pseudomonas, Staphylococcus pseudintermedius MRSP)を疑い、長期抗菌薬を6-8週継続。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては鳥の専門医紹介を考慮する。
予防
鳥におけるパラミクソウイルス感染の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。
関連する薬品
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