アヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス)
概要
カモ科に致死的なヘルペスウイルス感染症で、出血性疾患と高い死亡率を示す。
主な症状
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臨床徴候
鳥におけるアヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス)の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
鳥におけるアヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス)の原因: カモ科に致死的なヘルペスウイルス感染症で、出血性疾患と高い死亡率を示す。
病態生理
アヒルペスト(Duck Virus Enteritis/DVE)はAnatid alphaherpesvirus 1によるカモ科鳥類(アヒル、ガチョウ、ハクチョウ)の急性致死性感染症。経口・経気道感染→リンパ組織で増殖→ウイルス血症→血管内皮に親和性→広範な出血性壊死(消化管、肝臓、脾臓、心臓)。臨床徴候:突然死(超急性型)、血性下痢、鼻汁、眼脂、翼の下垂。回復個体はキャリアとなりウイルスを排出し続ける。日本の家畜伝染病予防法の届出伝染病 (Swayne DE. Diseases of Poultry, 14th ed, 2020)。
診断
水禽類(アヒル・ガチョウ・白鳥)の急性大量死・出血性食道炎・血液性下痢の臨床評価。剖検で消化管粘膜の帯状出血性壊死(食道・総排泄腔が特徴的)・肝脾腫大・腹膜出血を確認。PCR検査でAnatid herpesvirus-1(Duck plague virus)DNAを検出。組織病理で核内好酸性封入体を確認。ウイルス分離で確定。CBC(採血量≤体重の1%)でリンパ球減少を評価。鳥類のDuck plagueは届出疾病であり、高致死率(最大90%)の急性ヘルペスウイルス感染症である
治療
鳥におけるアヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス): 特異的抗ウイルス療法は限定的。① 隔離・バリアナーシング(多くの鳥ウイルスは飛沫・羽毛屑から伝播)。② 支持療法: 保温28-30℃、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日(温乳酸リンゲル)、強制給餌(Emeraid Omnivore 20-30 mL/kg q4-6h)。③ 二次性細菌・真菌感染予防: エンロフロキサシン 10-15 mg/kg PO/IM q12h、イトラコナゾール 5-10 mg/kg PO q24h(アスペルギルス予防、長期使用は肝酵素モニタ)。④ ウイルス特異的: PBFD/ポリオーマ→組換えαインターフェロン 1-10万IU/kg SC q24h(限定的エビデンス)。⑤ 群管理: 新規導入鳥は最低30-45日検疫、PCR陰性確認後合流。支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。
予防
アヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス)の予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。
予後
アヒルペスト(カモ科ヘルペスウイルス)の予後: ウイルスの種類と宿主の免疫状態による。ワクチン予防可能な疾患は予防が最善。支持療法で多くが回復可能。
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