胆管癌
概要
胆管の悪性腫瘍で、アマゾンインコの乳頭腫症と関連することが多い。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
原因
鳥における胆管癌の発生には複数要因が複合的に関与する。遺伝的素因(品種特異的好発性)、慢性炎症の持続、発癌性ウイルス感染(FeLV関連リンパ腫等の特異的例を除く)、化学発癌物質への長期曝露、ホルモン異常(性ホルモン依存性腫瘍)、免疫監視機構の破綻、紫外線・電離放射線曝露が主要因子。加齢に伴うDNA修復能低下と細胞増殖制御異常が促進因子となる。早期発見と病期診断(TNM分類)が予後改善と治療選択の基盤である。(鳥類は気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)
病態生理
胆管癌は胆管上皮由来の悪性腫瘍。肝腫大、胆汁うっ滞による緑色尿酸塩、食欲低下、腹水貯留を引き起こす。鳥類では比較的まれだが、慢性肝炎からの移行が報告されている。超音波ガイド下肝生検による組織診断が確定に必要で、血清AST・GGT・LDHの著明な上昇を伴うことが多い。根治切除が困難な症例が多く、予後は不良。ウルソデオキシコール酸による胆汁うっ滞の緩和が対症的に用いられる。
治療
鳥類では肝臓へのびまん性浸潤のため外科的切除は困難なことが多い。メロキシカム(0.5-1 mg/kg PO q12-24h)による疼痛管理、ラクツロースによる肝臓サポート、輸液療法を中心とした緩和ケア。マリアアザミ(シリマリン)が肝保護に有用な場合がある。強制給餌と保温が不可欠。鳥類胆管癌における化学療法の有効性は未確立。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート。BCAA(分岐鎖アミノ酸)が筋蛋白合成を促進+MSMが結合組織の修復をサポート。術後回復、骨折治癒、CKD/肝疾患の筋肉量維持、競走馬・スポーツ犬の運動器サポートに ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
鳥における胆管癌の予防には、ホルモン依存性腫瘍に対する早期避妊去勢手術(乳腺腫瘍・前立腺癌・精巣腫瘍・子宮腺癌・肛門腺癌等)が確立された予防策。発癌性物質への曝露回避(タバコの煙・農薬・タール・特定の合成樹脂)、適正体重維持、抗酸化物質を含むバランスの取れた食事、紫外線過剰曝露の回避が予防に寄与する。定期的健康診断(触診・画像診断・血液検査)による早期発見が最も実効性ある予防策。発癌性ウイルス予防(FeLV ワクチン)も重要。
予後
腫瘍の種類、病期、治療反応により異なる。完全切除された局所腫瘍は予後良好。転移性疾患は予後要注意〜不良。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
腫瘍の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。