卵巣腫瘍
概要
卵巣の腫瘍で、体腔液貯留や臓器圧迫を引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
鳥における卵巣腫瘍の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
鳥における卵巣腫瘍の原因: 卵巣の腫瘍で、体腔液貯留や臓器圧迫を引き起こす。
病態生理
卵巣腫瘍は鳥における腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
診断
腹部膨満・産卵異常・体重増加の臨床評価。腹部X線で腹腔内腫瘤影・臓器変位を確認。超音波検査で卵巣腫瘤のサイズ・エコーパターン・血流を評価。CT検査で腫瘤の範囲・浸潤度を判定。CBC(採血量≤体重の1%)で貧血・白血球変動を確認。血液生化学でCa上昇(エストロゲン産生腫瘍)・AST・LDH上昇を測定。体腔穿刺液の細胞診で腫瘍細胞を検索。鳥類では左卵巣のみが機能的に発達するため、卵巣腫瘍は左側に発生し、腺癌・顆粒膜細胞腫が多い
治療
外科的到達可能であればイソフルラン麻酔下での卵巣摘出術。GnRHアゴニスト(デスロレリン4.7 mgインプラントSC)による卵巣活動抑制で腫瘍進行を遅延させうる。呼吸困難時は体腔液排出。メロキシカム(0.5-1 mg/kg PO q12-24h)による疼痛管理。輸液療法、強制給餌、保温による支持療法。悪性卵巣腫瘍にはカルボプラチン(5 mg/kg IV 3-4週毎)。
予防
卵巣腫瘍の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
卵巣腫瘍の予後: 腫瘍の種類、病期、転移の有無により予後は大きく異なる。早期発見・早期治療で予後改善。悪性腫瘍は一般的に予後要注意〜不良。
関連する薬品
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