吸虫感染症
概要
吸虫類の寄生で皮膚、腎臓、その他臓器に障害を与え、一部の種は四肢奇形を引き起こす。
主な症状
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臨床徴候
両生類における吸虫感染の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
多臓器/全身組織に感染する寄生虫が原因。感染期(卵・オーシスト・幼虫)の経口摂取・直接接触・ベクター・経皮侵入で伝播。不衛生・屋外曝露・免疫抑制・ストレスが素因。両生類の食性が特定の寄生虫生活環への曝露を増加させうる。
病態生理
寄生虫は経口摂取・皮膚穿通・ベクター媒介により両生類の多臓器/全身組織に感染を確立する。寄生体は直接的な機械的損傷・栄養競合・免疫病理学的反応を通じて宿主組織を損傷する。寄生体段階の周囲に好酸球性・肉芽腫性炎症が発生する。慢性感染は組織線維化と臓器機能障害に至る。
診断
糞便沈殿法でオペルクルム付き虫卵を検出。皮膚寄生種では皮膚掻爬の直接鏡検でメタセルカリアを確認。剖検時に消化管・肝臓・腎臓・膀胱の圧迫標本で成虫を観察(Gorgodera、Haematoloechus等)。組織病理で虫体周囲の肉芽腫性反応を確認。肺吸虫では気管洗浄液から虫卵検出。両生類では中間宿主(巻貝)の存在が感染成立に必須—飼育環境の貝類混入を確認。Ribeiroia ondatraeによる奇形誘発が知られ、四肢奇形の鑑別に含める。
治療
両生類吸虫感染症の治療 — 巻貝中間宿主を介する複雑な生活環を持つ二生類吸虫; 皮膚吸虫、四肢奇形を引き起こすメソセルカリア(Ribeiroia ondatrae — 北米ラニド類蛙の多肢/欠肢流行の原因として文書化)、膀胱/腎臓吸虫、稀な肝臓/内臓種を含む。【1】診断: 糞便沈殿法(吸虫卵は有蓋かつ重いため浮遊法より優れる); 被嚢メタセルカリア検索のための皮膚嚢胞直接検査; 内臓吸虫には剖検組織病理; Ribeiroia調査には池群の四肢奇形率評価; 患肢組織病理で特徴的メソセルカリア嚢胞; 一部種でPCR可能。【2】駆虫療法: (a)プラジカンテル 8-24 mg/kg PO/IM/経皮 q14d × 2-3回(吸虫第一選択、Wright 2006; 湿潤両生類では皮膚吸収により経皮投与有効; 耐性種には高用量); (b)ニクロサミド 150 mg/kg PO 単回(消化管吸虫の代替); (c)吸虫/線虫混合感染にはフェンベンダゾール 50 mg/kg PO × 5日併用。注意: 四肢組織内の被嚢Ribeiroiaメソセルカリアは化学療法に抵抗性 — 巻貝制御による予防が唯一有効なアプローチ。【3】一次予防(多くの吸虫感染で治療より重要): (a)巻貝中間宿主の排除 — 水源のUV処理、流入水濾過、巻貝手動除去、飼育系への池水使用回避; (b)野生捕獲動物の検疫; (c)吸虫フリー系統の養殖個体から調達; (d)屋外集団では富栄養化軽減(N/P流入が巻貝個体群とRibeiroiaを促進 — Johnson et al. 2007 PLOS Biol)。【4】支持療法: 削痩には栄養支持、潰瘍化皮膚吸虫には二次細菌感染治療、重度内臓吸虫寄生の浮腫対処。【5】モニタリング: 陰性化まで糞便沈殿法q30d; 群調査では四肢奇形撮影。参考文献: Wright & Whitaker 2001, Pessier 2013, Johnson et al. 2007 PLOS Biol 5(7):e162(Ribeiroia/富栄養化), Poynton & Whitaker 2001。
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
適切な駆虫薬治療で予後は一般的に良好。重度感染や免疫不全両生類では予後不良となりうる。環境消毒と再感染予防が長期的な予後改善に重要。定期的な糞便検査と予防的駆虫が推奨される。
関連する薬品
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