パピローマウイルス感染症
概要
パピローマウイルスによる爬虫類の皮膚乳頭腫性増殖。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類におけるパピローマウイルス感染症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
爬虫類パピローマウイルスによる感染。ヨーロッパミドリトカゲ(Lacerta viridis)、ボリビアヨコクビガメ、その他の種で十分に記録されている。直接接触で伝播。免疫抑制が臨床的疾患の素因となりうる。
病態生理
ウイルスは上皮細胞に感染し良性の増殖性皮膚病変(乳頭腫/疣贅)を引き起こす。免疫能力のある動物では病変は典型的に自然限定的。一部の症例では扁平上皮癌への悪性転換が起こりうる(稀)。口腔粘膜の場合、摂食を妨げうる。
診断
パピローマウイルス感染症の診断は、皮膚・粘膜の乳頭腫状病変の視診と、組織病理検査で表皮の乳頭腫症・空胞変性(koilocytosis)を確認して行う。PCR検査でウイルスDNAを検出し、ウイルス型を同定する。トカゲ類(特にグリーンイグアナ)に報告が多く、悪性転化(扁平上皮癌)のリスクがある。免疫抑制状態での増殖が促進されるため、飼育環境ストレスの評価も重要である。
治療
爬虫類におけるパピローマウイルス感染症: 特異的抗ウイルス療法は限定的。① 隔離(パラミクソ・アデノ・アレナ等のウイルスは爬虫類群で集団発症のリスク)。② POTZ最適化(免疫機能回復の前提)、湿度・UVB調整。③ 支持療法: 輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe、強制給餌(Carnivore Care)、栄養補給。④ 二次性細菌感染予防: セフタジジム 20 mg/kg IM q72h(嫌気性カバー要時)。⑤ 重症: αインターフェロン経験的使用報告あり(エビデンス限定)。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。
予防
新規動物の検疫。免疫機能を支持するための良好な飼育管理の維持。可視的病変のある動物の隔離。
予後
良性乳頭腫は予後良好;多くは自然退縮する。悪性転換を起こしている病変はより慎重な予後。
関連する薬品
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