蝿蛆症(ハエウジ症)
概要
開放創や湿った皮膚のひだにハエの幼虫が寄生する疾患です。
主な症状
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原因
ハエ類(クロバエ科、ニクバエ科)が衰弱動物の開放創、汚れた皮膚、体腔開口部に産卵。屋外飼育、不衛生、既存の創傷、総排泄腔の汚染が素因。
病態生理
ハエ幼虫(蛆)はタンパク分解酵素を分泌して組織を消化し、皮下組織に拡大する空洞を形成する。進行性の組織破壊、二次性細菌感染、吸収毒素による毒素血症、未治療では致死的敗血症を引き起こす。
治療
爬虫類蝿蛆症: ① 屋外飼育・湿潤環境・外傷部位での発生。② 全蛆虫の手動除去(細鑷子)、麻酔下が望ましい(イソフルラン)。③ 創傷洗浄: 温生理食塩水・希釈クロルヘキシジン 0.05%、壊死組織デブリードマン。④ 局所: SSD(silver sulfadiazine)1% クリーム、マヌカハニー(創傷治癒促進)。⑤ 抗菌薬: エンロフロキサシン 5-10 mg/kg PO/IM q24-48h × 10-14日、セフタジジム 20 mg/kg IM q72h(グラム陰性菌対応)。⑥ イベルメクチン(爬虫類のみ): 0.2 mg/kg IM/SC q14日 × 2回。⚠カメ類(chelonian)はイベルメクチン感受性高い—禁忌または極低用量。⑦ 鎮痛: メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h × 5-7日。⑧ 環境: POTZ維持、湿度適正化、ハエ網設置、外傷源除去。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。
予防
屋外ケージのハエ防止スクリーン設置。清潔な飼育環境の維持と汚れた動物の速やかな清拭。創傷の速やかな治療。衰弱動物へのハエ侵入防止。
予後
早期発見で幼虫が完全に除去されれば予後概ね良好。広範な組織破壊や敗血症を伴う進行例は予後不良。
関連する薬品
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