肝リピドーシス(脂肪肝)
概要
肥満や長期の食欲不振による肝臓への過剰な脂肪蓄積です。
主な症状
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原因
過給餌による肥満(特に高脂肪食)、飼育下での運動不足、長期の食欲不振による末梢脂肪の肝臓への動員、基礎代謝疾患。肥満爬虫類、特にフトアゴヒゲトカゲやオオトカゲに多い。
病態生理
肝細胞内の過剰なトリグリセリド蓄積が細胞構造と機能を障害する。脂質空胞が細胞小器官を置換し、タンパク質合成、胆汁産生、グリコーゲン貯蔵、解毒機能を障害する。進行性の肝細胞機能不全は肝不全、凝固障害、死に至る。
治療
爬虫類肝リピドーシス(脂肪肝): 原因(感染性・中毒・免疫介在性・腫瘍・代謝)特定が治療方針を決定。① 検査: CBC・生化学(ALT/AST/ALP/GGT/T-Bil/Alb)、胆汁酸負荷試験、凝固系(PT/aPTT)、超音波、肝生検(細胞診/組織学/培養)。② 原因別治療: 細菌→培養に基づく抗菌薬4-6週、寄生虫→駆虫、ウイルス→支持療法、免疫介在性→プレドニゾロン 1-2 mg/kg PO q12h漸減、薬剤性→暴露除去。③ 肝庇護: ウルソデオキシコール酸 10-15 mg/kg PO q24h、SAMe 20 mg/kg PO q24h(空腹時)、シリマリン 4-15 mg/kg PO q24h、ビタミンE 10-15 IU/kg PO q24h。④ 栄養: 高品質中等量蛋白、十分なカロリー(脂肪は耐容性で調整)、ビタミンK1補充。⑤ モニタ: 肝酵素 q2-4週、Alb・凝固系、必要なら肝生検でstaging。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。
予防
適切な量の種に合った食事の給餌、高脂肪食品の回避、十分な運動スペースの提供、適切な飼育管理の維持、定期的なボディコンディションのモニタリング。
予後
要注意。初期のリピドーシスは段階的食事改善で可逆的な場合がある。顕著な肝細胞障害を伴う進行例は予後不良。回復には数ヶ月の慎重な管理が必要。
関連する薬品
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