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インコ (Parakeet) その他 中等度

肥満

Obesity / 肥満

概要

過食や運動不足による過剰な体脂肪蓄積で、脂肪肝などの合併症を引き起こす。

主な症状

活動低下 脂肪肝 脂肪腫 呼吸困難 体重増加

原因

内分泌/代謝機能に影響する食事の欠乏または過剰が原因。インコの食性は特定の栄養バランスを必要とする。不適切な食事が主要栄養素の欠乏・過剰をもたらす。紫外線・温度・水質などの飼育因子も栄養状態に影響しうる。

病態生理

インコの内分泌/代謝機能に影響する栄養欠乏または過剰は食事の不均衡に起因する。必須栄養素の不十分な摂取が細胞機能・組織修復・免疫能を障害する。インコの食性は特定の栄養バランスを必要とし、不適切な給餌が臨床疾患を引き起こす。慢性的な栄養不均衡は進行性の組織損傷・代謝機能障害・二次合併症をもたらす。

治療

セキセイインコの肥満は非常に多い — シード中心食(高脂肪、低タンパク/ビタミン/ミネラル)が主因。セキセイインコは本来草/種食に適応しているが、飼育下の食事はしばしば栄養的に不均衡で過剰。段階的な減量が必須 — 急激なカロリー制限は肝リピドーシス(脂肪肝)を誘発。【食餌変更(第一介入)】: シード食からペレット食へ4-8週間かけて移行。ペレット(10%)+シード(90%)から開始、徐々にペレット比率増加。目標: ペレット食70-80%(Harrison's、Zupreem Natural、Roudybush Maintenance)、新鮮野菜10-15%(濃い葉物野菜、ブロッコリー、ニンジン、ピーマン)、果物/発芽種5-10%、シードはおやつ程度に<5%。高脂肪シード(ヒマワリ、ベニバナ、ピーナッツ、過剰なキビ)を排除。1日カロリー摂取計算 — 通常セキセイインコ維持量10-15 kcal/日。減量目標: 週0.5-1%体重(絶対>2%にしない — 肝リピドーシスリスク)。【運動】: ケージ外飛行時間最低2-4時間/日、安全エリアで。ケージサイズは翼の完全伸展が可能なもの。フォレージングトイ、登攀構造、エンリッチメント。運動セッションあたり50回以上の羽ばたき目標。目標体重: 正常成鳥25-35 g(American budgerigar)、35-55 g(English budgerigar)。BCS目標2.5-3/5。【モニタリング】: 週1回デジタルグラムスケールで体重測定。四半期ごとの血液化学検査(コレステロール、TG、ALP、AST、胆汁酸 — 無症候性肝リピドーシスのスクリーニング)。リポーマ(セキセイインコで非常に多い、特に胸骨/腹部)の身体検査。【肥満の合併症】: 肝リピドーシス(最重要)、リポーマ、動脈硬化、ポドダーマティティス、呼吸障害、繁殖能力低下、キサントマトーシス。【リポーマがある場合】: 機能的問題がある場合のみ外科的切除(潰瘍化した重度例)。L-カルニチン1000 mg/kg食餌日量がリポーマ軽減に寄与しうる。甲状腺機能低下症疑いにレボチロキシン20 mcg/240 mL水。参考文献: Harrison GJ & Lightfoot TL (2006) Clinical Avian Medicine; Koutsos EA et al. (2001) J Avian Med Surg; Stanford M (2006) Exotic DVM.

予防

予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる

予後

栄養疾患の予後は欠乏/過剰の程度と是正の速やかさに依存する。早期発見と食事是正で予後良好。重度の栄養障害や不可逆的な組織損傷がある場合は予後慎重。適切な食事指導が再発予防の鍵。

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