熱中症
概要
過度の高温環境への暴露による体温上昇で、未治療では臓器不全を引き起こす。
主な症状
原因
インコにおける熱中症の原因: 過度の高温環境への暴露による体温上昇で、未治療では臓器不全を引き起こす。
病態生理
熱中症はインコにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
治療
緊急: 鳥を涼しい(冷たくない)環境に即座に移動 — 空調室(22-24℃)または日陰。室温の水で羽毛をミスト噴霧(冷水は末梢血管収縮を起こし逆に核心温を保持するため不可)。蒸発冷却のため湿ったタオルを鳥の近く(上にではなく)に配置。冷水に浸漬しない(サーマルショックリスク)。意識があれば新鮮な涼しい飲水を提供。重度(痙攣、横臥、意識低下): SC輸液 — 冷却LRSまたは0.9% NaClを20-30 mL/kg SC鼠径部に、q2-4hで反復。重篤時IOカテーテル。脳浮腫にデキサメタゾン2-4 mg/kg IM。痙攣にミダゾラム0.5-1 mg/kg IM/経鼻。フェイスマスクまたはフローバイで酸素補給。総排泄腔温をモニタリング(正常セキセイインコ: 39.5-41.5℃)— 40℃到達で積極的冷却を中止しリバウンド低体温を予防。重症例ではDIC(播種性血管内凝固)リスク — 点状出血、静脈穿刺部位からの遷延性出血をモニタリング。完全に覚醒するまで絶食(誤嚥リスク)、次いで水と軟らかい食餌を提供。24-48時間で遅発性臓器障害(肝、腎)をモニタリング — 生化学パネル確認。予防指導が必須: 車内や直射日光に鳥を絶対に放置しない;ケージは日陰の通風良好な場所に設置;暑い日には水浴び皿を提供;セキセイインコの最適環境温度は18-25℃。
予防
熱中症の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
熱中症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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