卵管炎
概要
細菌・真菌による卵管感染で、繁殖機能障害を引き起こす。
主な症状
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原因
鳥における卵管炎の原因は感染性(細菌・ウイルス・寄生虫)、解剖学的(胎位異常・骨盤狭窄)、内分泌性(黄体機能不全・プロラクチン異常)、代謝性(妊娠中毒症・低カルシウム血症)、外傷性、腫瘍性(乳腺腫瘍・精巣腫瘍・前立腺癌)、遺伝性、加齢性が含まれる。早期避妊去勢手術はホルモン依存性腫瘍・子宮蓄膿症・前立腺肥大症の予防効果が明確に示されている(特に雌の早期避妊と乳腺腫瘍リスク低下の関係)。(鳥類は気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)
病態生理
卵管炎(鳥)は卵管の炎症・感染(卵管炎)。E. coli・Klebsiellaが上行性に卵管に感染する。腹部膨大・卵管内膿性物質貯留・産卵障害を呈し、慢性化すると卵管壁の線維化・閉塞に至る。超音波で卵管の液体貯留・肥厚を確認し、総排泄腔スワブの培養で起炎菌を特定する。早期例は長期抗菌薬(エンロフロキサシン)で治療するが、慢性膿性卵管炎や閉塞例は外科的卵管切除(卵管卵巣摘出術)が最終選択。ホルモン療法(デスロレリン)で産卵抑制を行い再発を防ぐ。
治療
【鳥における卵管炎】 卵管炎は培養感受性試験を診療指針とし、empiricalにはエンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/IM q12-24h またはアモキシシリン・クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h(小型哺乳類除く)を開始。 膿瘍形成例は外科的切開・排膿・洗浄(生食または0.05%クロルヘキシジン)が抗菌薬単独より治癒率高い。 発熱・全身症状時は炎症マーカー(SAA、CRP)と血液培養。 再発リスクの高い症例ではバイオフィルム形成菌(Pseudomonas, Staphylococcus pseudintermedius MRSP)を疑い、長期抗菌薬を6-8週継続。 具体的な薬剤目安: Enrofloxacin 15 mg/kg IM、Meloxicam 0.5 mg/kg PO。 支持療法(鳥類): 保温28-30℃(重症は30-32℃)、皮下/骨内輸液 50-100 mL/kg/日 (温乳酸リンゲルまたはノルモソルR)、強制給餌(Emeraid Omnivore/Carnivoreなど 20-30 mL/kg q4-6h)、酸素分圧40%以下を維持しつつ呼吸補助。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては鳥の専門医紹介を考慮する。
予防
鳥における卵管炎の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
適切な抗菌薬療法と感染源制御で予後良好。慢性または深部感染は長期管理が必要。免疫不全の個体はより予後要注意。
関連する薬品
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