卵巣嚢胞
概要
卵巣上の非腫瘍性液体充満嚢胞で、腹部膨満を引き起こす。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す鳥の他の疾患を確認できます
臨床徴候
鳥における卵巣嚢胞の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
鳥における卵巣嚢胞の原因: ホルモンバランス異常、感染性病原体、難産、栄養欠乏、加齢、遺伝的要因による生殖器病理。不適切な繁殖管理がリスクを高める。
病態生理
卵巣嚢胞は鳥における生殖器疾患である。ホルモンバランスの異常、構造異常、または生殖器への感染過程を伴う。性ホルモンの調節障害は生殖器官の嚢胞性変化、過形成、または腫瘍形成を引き起こしうる。産科的合併症は機械的閉塞や代謝異常を引き起こし、母体と産子の両方を脅かす。生殖器の二次細菌感染は全身性敗血症に進行しうる。
診断
腹部超音波(卵巣の嚢胞性構造・サイズ・内容物の性状を評価)。X線(体腔内占拠性病変・臓器変位を確認)。血液生化学(Ca・エストロゲン関連蛋白→ホルモン活性の評価、AST/BA→肝機能)。CBC(PCV→慢性影響の評価)。体腔穿刺液の細胞診(嚢胞液vs腹水の鑑別)。鑑別:卵巣腫瘍・卵黄性腹膜炎・卵管疾患・嚢胞性卵管疾患。ホルモン活性を有する場合は持続的産卵行動や雄性化(セキセイの蝋膜変色)を伴う
治療
鳥における卵巣嚢胞の治療: ホルモン療法が第一選択 — デスロレリンインプラント(4.7mg)皮下挿入で卵巣活動抑制。酢酸リュープロレリン0.4-0.8mg/kg IM q14-28日も有効。大型嚢胞(腹部膨満・呼吸困難の原因)には超音波ガイド下経皮吸引で減圧。内科管理に反応しない場合はセリオスコピー下の卵巣摘出術を検討。周術期: メロキシカム0.5-1mg/kg PO/IM q12-24h(疼痛管理)、エンロフロキサシン15mg/kg PO/IM q12h(感染予防)。保温28-30℃。カルシウム・栄養管理を継続。定期的なエコー検査で嚢胞の大きさと再発を監視。
予防
卵巣嚢胞の予防: 適時の避妊去勢手術(繁殖予定がない場合)。妊娠期の適切な栄養管理。分娩の監視。
予後
卵巣嚢胞の予後: 避妊去勢術で根治可能な疾患が多い。難産は早期介入で母子の予後改善。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
生殖器の他の疾患(鳥)
VetDictで鳥の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。