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両生類 (Amphibian) その他 中等度

ダニ寄生症(マダニ)

Tick Infestation / ダニ寄生症(マダニ)

概要

陸生両生類の外部マダニ寄生。

主な症状

貧血 無気力 皮膚病変

原因

皮膚組織に感染する寄生虫が原因。感染期(卵・オーシスト・幼虫)の経口摂取・直接接触・ベクター・経皮侵入で伝播。不衛生・屋外曝露・免疫抑制・ストレスが素因。両生類の食性が特定の寄生虫生活環への曝露を増加させうる。

病態生理

寄生虫は経口摂取・皮膚穿通・ベクター媒介により両生類の皮膚組織に感染を確立する。寄生体は直接的な機械的損傷・栄養競合・免疫病理学的反応を通じて宿主組織を損傷する。寄生体段階の周囲に好酸球性・肉芽腫性炎症が発生する。慢性感染は組織線維化と臓器機能障害に至る。

治療

両生類ダニ寄生症(マダニ)の治療 — 陸生両生類(特に野生捕獲のヒキガエル、大型サンショウウオ)の皮膚に付着する硬ダニ(Ixodidae)または軟ダニ(Argasidae); 飼育下繁殖個体では稀だが、失血、皮膚炎、ダニ媒介性疾患伝播の可能性。両生類の皮膚は極めて透過性が高く、哺乳類/爬虫類用の局所駆虫剤が急速に吸収され中毒を起こしうる。【1】診断: 肉眼的同定、付着部位と吸血度判定; 種同定(硬ダニvs軟ダニ); 付着部位の二次的皮膚炎/肉芽腫評価; 血液塗抹で併発Ixodes/Amblyoma媒介ヘモグレガリン類血液寄生虫の除外。【2】用手除去(第一選択かつ唯一確実に安全な方法): (a)動物福祉とハンドリング中自傷防止のためMS-222鎮静下(150 mg/L緩衝); (b)細いピンセット/ダニツイスターで付着部を把持し捻らず一定の牽引 — マダニ体部を圧迫しない(口器遺残と病原体含有唾液逆流リスク軽減); (c)付着部位の口器遺残検査 — 遺残時は2 mmマージンで穏やかな外科的切除。【3】創傷管理: 希釈クロルヘキシジン0.05%または両生類安全生理食塩水洗浄(アルコール/ヨードは全身吸収で回避); 付着部位にスルファジアジン銀またはネオマイシン毒性リスクのないトリプル抗生剤軟膏; 蜂窩織炎/肉芽腫出現時はセフタジジム全身投与 20 mg/kg ICe q72h × 5-7日。【4】殺ダニ剤の注意: フィプロニル、ペルメトリン、アミトラズの局所投与は両生類に禁忌 — 急速経皮吸収で神経毒性と死亡を招く; ヒキガエルの重度寄生にイベルメクチン 0.2 mg/kg SCの経験的使用あるが安全性不定(単一個体で事前試験; サンショウウオ/ヤドクガエルには回避)。【5】支持療法: 貧血時は鉄豊富食、ヘマトクリット監視、ストレス軽減、血液塗抹で同定されたダニ媒介病原体の治療。【6】予防: 野生捕獲検疫時の初回診察で徹底したダニ捜索; 基質洗浄と流行地由来土壌回避による環境ダニ曝露対処; 30-60日検疫。参考文献: Wright & Whitaker 2001, Pessier 2013, Mader 2006 Reptile Med Surg, Schmidt-Ukaj et al. 2015(無尾類外部寄生虫学)。

予防

予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる

予後

適切な駆虫薬治療で予後は一般的に良好。重度感染や免疫不全両生類では予後不良となりうる。環境消毒と再感染予防が長期的な予後改善に重要。定期的な糞便検査と予防的駆虫が推奨される。

関連する薬品

💊 イベルメクチン 💊 ペルメトリン 💊 ネオマイシン 💊 クロルヘキシジン 💊 セフタジジム 💊 スルファジアジン 💊 スルファジアジン銀

※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます

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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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