ビタミンA欠乏症
概要
ビタミンA不足による上皮組織の扁平上皮化生、特に眼に顕著。
主な症状
原因
両生類におけるビタミンA欠乏症の原因: ビタミンA不足による上皮組織の扁平上皮化生、特に眼に顕著。
病態生理
ビタミンA欠乏症は両生類における栄養障害である。特定の栄養素の不十分な摂取、吸収不良、または過剰摂取により生じる。欠乏状態では、影響を受けた栄養素を補因子または基質として必要とする生化学的経路が障害され、細胞機能障害を引き起こす。過剰状態では組織への蓄積や栄養素間相互作用の障害により毒性が生じる。種特異的な食事要求により、適切な栄養管理が予防に不可欠である。
治療
両生類ビタミンA欠乏症の治療 — 飼育両生類で最も一般的な栄養疾患の一つ、上皮表面(眼、舌、泌尿生殖器、呼吸器)の扁平上皮化生、「短舌症候群」(粘着舌で獲物捕獲不能)、角膜脂質症/角膜炎、子孫のスピンドリーレッグ症候群(SLS)を含む繁殖不全を引き起こす。Pessier & Ferrieは飼育ヤドクガエルの死因の主因がビタミンA欠乏症であることを文書化している。【1】診断: 臨床徴候 — 両側性眼変化(角膜混濁、結膜扁平上皮化生、乾燥性角結膜炎、眼瞼炎)、短舌症候群(捕食試行するが舌が引込/付着できない)、不全脱皮、発育不良、子孫同胞群のSLS; 口腔粘膜または結膜の組織病理で扁平上皮化生確認(ゴールドスタンダード); 血清レチノール測定(種特異的基準値、入手限定的); 食事歴レビュー(単一獲物型、レチノールガットロードなしの長期飼育産餌昆虫)。カエルツボカビ症(皮膚)、細菌/真菌性角膜炎(眼科精査)、MBDとの鑑別。【2】ビタミンA補給 — 主介入だが慎重な用量設定必須(ビタミンA過剰症も毒性で骨格変形、皮膚炎、肝毒性を起こしうる): (a)経口レチニルパルミチン酸またはレチニル酢酸 1000-2000 IU/kg PO週1回 × 4-6週(Ferrie et al. 2014 JZWM; 過量回避のため優先); (b)経皮 — 市販ビタミンAゲルを背側にBID × 5-7日、その後週1回(例Repashy Vitamin A Plus)、「救済」介入として使用; (c)食事 — 給餌24-48時間前にレチノール含有調製品で餌昆虫ガットロード(Repashy Bug Burger、Mazuri Better Bug Gutload等の市販ガットロード、または微細刻みニンジン/ケール/サツマイモ); (d)両生類では注射ビタミンA回避(安全域狭、皮下刺激)。【3】補因子補給: ビタミンE 25-50 IU/kg週1回(相乗的抗酸化保護)、バランスの取れたマルチビタミンの一部として亜鉛とセレン。【4】眼科的支持療法: 角膜保護に人工涙液軟膏BID、二次細菌性角膜炎時はクロラムフェニコール眼軟膏BID; 活動性レチノール補充中の全身NSAIDs不可(粘膜炎症悪化リスク)。【5】栄養リハビリ: 短舌症候群で正常捕食できない回復期は補助給餌(小型獲物を舌に直接置く、軟餌のピンセット給餌); 週1回体格評価。【6】繁殖コロニー管理: SLS子孫発生同胞群では次繁殖サイクル前に全繁殖成体を8-12週間ビタミンA補給で経験的治療; SLS予防で最も有効な単一介入。【7】モニタリング: 眼科徴候は2-6週以内に改善; 舌機能回復は4-8週要す; 臨床寛解後の高用量継続回避 — メンテナンスガットロードプロトコルへ移行。参考文献: Wright & Whitaker 2001, Pessier 2013, Ferrie et al. 2014 JZWM 45(1):73-85, Densmore & Green 2007 ILAR J。
予防
ビタミンA欠乏症の予防には全ての栄養要求を満たす種に適した食事設計、単一食品のみの食事の回避、獣医師との定期的な食事内容の見直し、必要時の適切なサプリメンテーション、種固有の栄養ニーズに関する知識が必要である。
予後
ビタミンA欠乏症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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