短舌症候群(低ビタミンA症)
概要
飼育下カエル(特にヤドクガエル)におけるビタミンA欠乏による舌の扁平上皮化生。罹患個体は舌を伸ばして餌を捕獲できず、飢餓に至る。
主な症状
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臨床徴候
両生類におけるビタミンA欠乏症の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
飼育下のカエルはカロテノイドを合成できず、β-カロテンからレチノールへの変換効率も低い。餌昆虫(ショウジョウバエ、コオロギ)はプレフォームドビタミンAが自然に欠乏。サプリメントなしでは数ヶ月で欠乏症が発症。
病態生理
ビタミンA欠乏は全身の粘膜上皮の扁平上皮化生を引き起こす。舌では特殊な粘着性粘液分泌上皮が失われ、舌が餌捕獲に機能しなくなる。眼・生殖器・免疫機能にも影響。
診断
臨床症状(特に短舌症候群: 舌の突出不全による捕食困難)と病歴(食事内容、サプリメント使用、β-カロテン含有飼料の割合)から推定診断。血液中レチノール測定(実施困難で臨床的には未普及)。病理組織学的検査で皮膚・口腔粘膜の扁平上皮化生を確認。ビタミンA投与への反応で臨床的確定。鑑別: NSHP、口腔感染症、神経学的疾患、外傷性舌損傷。
治療
ビタミンA補給:ビタミンA(レチノール)溶液の背部皮膚への局所塗布(経皮吸収)。月1回プレフォームドビタミンAサプリメント(Repashy Vitamin A)で餌をダスティング。舌機能が回復するまで(4-8週間)ビタミンAダスティングしたトビムシを手動給餌。
予防
全飼育カエルへの月1回のビタミンA(プレフォームドレチノール)補給。餌昆虫にビタミンA豊富な飼料でガットローディング。過剰補給の回避(ビタミンA過剰症のリスク)。
予後
早期発見で予後良好;舌機能は補給開始後4-8週間で回復。慢性化し二次的臓器障害が発生した場合は予後不良。
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