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リクガメ (Tortoise) その他 重度

パスツレラ症

Pasteurellosis / パスツレラ症

概要

パスツレラ・テストゥディニスまたはP.ムルトシダによる敗血症・呼吸器疾患。

主な症状

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臨床徴候

リクガメにおけるパスツレラ症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。

原因

リクガメにおけるパスツレラ症の原因: パスツレラ・テストゥディニスまたはP.ムルトシダによる敗血症・呼吸器疾患。

病態生理

リクガメのパスツレラ症はPasteurella testudinis(リクガメ特異的な種)による呼吸器感染で、URTDの原因菌の一つ。経気道感染→上部気道粘膜で増殖→慢性鼻汁(rhinitis)→下行性に気管・肺に進展。Mycoplasma agassiziiとの混合感染で重症化しやすい。リクガメのURTDは砂漠リクガメ(Gopherus agassizii)の野生個体群の減少に関与する保全上重要な疾患。飼育リクガメでも慢性化しやすく、ストレス時に再燃する (Jacobson ER et al. J Wildl Dis 2014;50:249-258)。

診断

呼吸器分泌物・膿瘍からの好気培養でPasteurella属のグラム陰性短桿菌を分離。薬剤感受性試験で治療薬選択(ペニシリン系・テトラサイクリン系が一般に有効)。リクガメでは上部呼吸器感染として発症し、URTDとの鑑別にPCRが有用。CBC(ヘテロフィル増多→急性細菌感染)、血液生化学で全身状態評価。X線で肺野混濁・鼻腔の軟部組織腫脹を確認。混合感染(マイコプラズマ・ヘルペスウイルス)の除外検査が推奨。

治療

リクガメにおけるパスツレラ症 (Pasteurella multocida): ① 第一選択: エンロフロキサシン 5-15 mg/kg PO/SC q12-24h × 14-30日(ウサギの慢性例は3ヶ月以上)、ペニシリン G 40,000-60,000 IU/kg SC q24h(ウサギは経口β-ラクタム禁忌、SC/IMのみ)、トリメトプリム・スルファ 15-30 mg/kg PO q12h。② 鼻腔・上気道炎(snuffles): ネブライザー(生食 + ゲンタマイシン 50 mg/4 mL)q8-12h。③ 皮下膿瘍は外科的切開・除去(マルセイン化)が再発予防に重要—単純な切開排膿は不十分。④ 中耳・内耳炎: 全身抗菌薬 + 鼓室洗浄、ステロイド使用は議論あり(短期低用量のみ)。⑤ 慢性キャリア・群飼育: 感染個体の隔離、新規導入時の鼻腔培養スクリーニング。支持療法(爬虫類): 種別POTZ(preferred optimum temperature zone)維持が免疫機能回復の前提条件。輸液 25-30 mL/kg/日 SC/ICe(ノルモソルR、温熱)、強制給餌(Carnivore Care 等)、メロキシカム 0.2-0.5 mg/kg PO/IM q24-48h(NSAID持続投与時は腎機能をモニタ)。

予防

パスツレラ症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。

予後

パスツレラ症の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 ゲンタマイシン 💊 メロキシカム

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