自咬症
概要
自身の皮膚や組織を咬み損傷する重度の行動障害。
主な症状
原因
皮膚機能に関連する不適応行動が原因。不十分なスペース・不適切な社会集団・不足した環境エンリッチメント・不適切な食事・取扱いストレスが寄与。インコの種特異的な運動・社会化・環境複雑性のニーズの充足が必要。
病態生理
インコの皮膚機能に影響する行動病理は、環境的・社会的・心理的ストレスに起因する。不適切な飼育環境が不適応行動を誘発する。慢性ストレスが視床下部-下垂体-副腎軸を活性化し、コルチゾール上昇・免疫抑制・二次的身体疾患をもたらす。インコの種特異的行動ニーズの充足が行動障害予防に不可欠。
治療
まず医学的原因を除外: CBC/生化学パネル、クラミジアPCR、PBFD/ポリオーマウイルスPCR、亜鉛/鉛血中濃度、肝胆汁酸、疥癬ダニ皮膚掻爬。医学的原因が判明した場合はそれに応じた治療。行動性自咬症の場合: (1) 環境エンリッチメント — フォレージングトイ(シュレッディング、パズルフィーダー)、週毎のトイローテーション、ケージ外活動最低2-4時間/日、天然木の枝。(2) 社会的ニーズ — セキセイインコは群れの種;単独飼育はハイリスク;コンパニオンバードを検討。(3) エリザベスカラー(チューブカラー)— 重度の組織損傷時に使用;適切なサイズのパッド付きカラー;ストレスと摂食能力をモニタリング。(4) 難治性症例への向精神薬: ハロペリドール0.15-0.2 mg/kg PO q12h(低用量から開始、2週間かけて漸増);代替: クロミプラミン1-2 mg/kg PO q12h経口懸濁液調剤。(5) 創傷管理: クロルヘキシジン0.05%で洗浄、開放創にスルファジアジン銀クリーム、鎮痛にメロキシカム0.5-1 mg/kg PO q12-24h。(6) トリガー排除: ケージを社交的な場所に移動、10-12時間の遮光睡眠、日中のフルスペクトルUV照明、湿度40-60%。週毎に羽毛再生と行動変化をモニタリング。
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
行動疾患の予後は原因の特定と環境改善の可能性に依存する。適切な環境エンリッチメントと飼育改善で多くの行動問題は改善する。慢性的な自傷行為や重度のストレス関連疾患は管理が困難。早期介入が予後改善に重要。
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