皮下膿瘍
概要
トカゲに多い皮膚下の被包化された乾酪性膿瘍です。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示すトカゲの他の疾患を確認できます
臨床徴候
トカゲにおける皮下膿瘍の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
トカゲにおける皮下膿瘍の原因: トカゲに多い皮膚下の被包化された乾酪性膿瘍です。
病態生理
細菌の増殖に対する好中球の集積と組織融解により、膿(壊死組織・生菌・白血球)が被膜に囲まれて貯留する。緊満・疼痛・発熱を生じ、破裂・排膿するか全身播種すると敗血症に至る。
診断
体表の触診で限局性の硬い腫瘤を確認。爬虫類の膿瘍はカゼイン様の固形膿を形成するのが特徴で波動感に乏しい。FNA(穿刺吸引細胞診)で膿瘍内容物の性状と細胞組成を確認。細菌培養・感受性試験(好気・嫌気培養)で原因菌を同定(Pseudomonas、Aeromonas等が多い)。X線で深部構造への波及・骨髄炎の有無を評価。超音波検査で膿瘍の大きさ・深達度・周囲組織との関係を確認。CBC(ヘテロフィル増多)・血液生化学で全身状態を評価。外傷歴・咬傷歴を聴取。
治療
トカゲにおける皮下膿瘍の治療には、可能であれば培養感受性試験に基づく標的抗菌薬療法が必要である。結果待ちの間は経験的広域抗菌薬を開始する。抗菌薬治療期間は感染の排除と耐性予防に十分な期間とする。膿瘍や壊死組織には外科的排膿またはデブリードマンが必要な場合がある。支持療法として輸液、鎮痛薬、抗炎症薬、栄養サポートを行う。
予防
皮下膿瘍の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
皮下膿瘍の予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
感染症の他の疾患(トカゲ)
VetDictでトカゲの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。