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フェレット (Ferret) 感染症 緊急

犬ジステンパー

Canine Distemper / 犬ジステンパー

概要

致死率ほぼ100%のパラミクソウイルス感染症。全フェレットに予防接種が不可欠です。

主な症状

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臨床徴候

フェレットにおける犬ジステンパーの臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。

原因

フェレットにおける犬ジステンパーの原因: ウイルス病原体による感染。直接接触、飛沫・空気感染、媒介物、ベクター媒介が感染経路。免疫抑制、ストレス、過密飼育、ワクチン未接種が感受性を高める。

病態生理

フェレットの犬ジステンパーは犬ジステンパーウイルス(CDV)による致死率ほぼ100%の全身性感染症。フェレットは犬と同等以上の感受性を持ち、ワクチン未接種個体では致死的。感染経路はエアロゾル・直接接触。潜伏期間7-10日。初期は発熱、漿液性鼻汁・眼脂→粘液膿性に変化。特徴的な皮膚徴候:顎下・鼠径部のオレンジ色丘疹性皮疹→足蹠・鼻鏡の角化亢進(hard pad)。神経型(2-3週目):ミオクローヌス、後肢麻痺、てんかん発作。犬用CDVワクチンは全てのフェレットに推奨されるが、フェレット用に認可されたワクチンはrecombinant canarypox-vectored(Purevax)のみ (Williams BH et al. Ferrets, Rabbits, and Rodents, 4th ed, 2020)。

診断

RT-PCR検査(結膜・鼻腔スワブ・血液・尿)でCDV RNAを検出。ウイルス分離(Vero細胞等)で確定。血清学的にIgM抗体陽性で急性感染を示唆。フェレットのCDVは致死率ほぼ100%で、初期の皮膚発疹(顎下・鼠径部の丘疹性皮疹)・足底パッド過角化・鼻鏡過角化が特徴的。CBC・血液生化学でリンパ球減少・免疫抑制状態を評価。胸部X線で間質性肺炎パターンを確認。ワクチン接種歴の確認(組換えカナリアポックスベクターワクチン推奨、犬用MLVワクチンはフェレットに使用禁忌)

治療

フェレットにおける犬ジステンパー: 特異的抗ウイルス療法は限定的。① 隔離・バリアナーシング、入院ケージは漂白剤1:32で消毒。② 支持療法: 輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温26-28℃、シリンジ給餌(Critical Care)。③ 二次性細菌感染予防: エンロフロキサシン 5-10 mg/kg PO/SC q12-24h(草食種に経口β-ラクタムは禁忌)。④ 鎮痛: メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h、ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg SC q8-12h。支持療法(小型哺乳類): 等張輸液 80-100 mL/kg/日 SC/IV、保温(26-28℃)、シリンジ給餌(Critical Care/Recovery 50-90 mL/kg/日を3-4回分割)、メロキシカム 0.5-1.0 mg/kg PO q12-24h で疼痛・炎症管理。

予防

犬ジステンパーの予防にはワクチン接種(利用可能な場合)、新規・病気動物の隔離、厳格なバイオセキュリティ対策、適切な消毒プロトコル、既知のキャリアや汚染環境との接触回避が含まれる。

予後

犬ジステンパーの予後: ウイルスの種類と宿主の免疫状態による。ワクチン予防可能な疾患は予防が最善。支持療法で多くが回復可能。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 メロキシカム

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