甲状腺機能亢進症
概要
甲状腺ホルモンの過剰産生で、高齢猫で最も多い内分泌疾患です。
主な症状
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原因
正確な原因はまだ十分に解明されていませんが、年齢、食事内容、飼育環境などの複雑な要素が関係していると考えられています。加齢に伴う甲状腺組織の変性が主な要因であり、10歳を超える猫で発症が著しく増加します。特に中年以降の猫に多く見られます。
病態生理
猫の甲状腺機能亢進症は、主に甲状腺の良性腺腫様過形成(腺腫)により、サイロキシン(T4)およびトリヨードサイロニン(T3)が過剰に産生・分泌されることで発症します。過剰な甲状腺ホルモンにより全身の代謝率が亢進し、心拍出量の増加、全身性高血圧、多食にもかかわらず体重減少、腎臓・肝臓・消化管などの多臓器障害が引き起こされます。まれに(1〜3%)甲状腺癌が原因となることがあります。
治療
猫甲状腺機能亢進症(最も一般的な高齢猫内分泌疾患、10歳以上で約10%)の治療: ① **I-131放射性ヨウ素治療**(gold standard、95%治癒、副作用最少、ACVIM推奨)— 可能なら第一選択。② メチマゾール 1.25-2.5 mg PO q12h(経皮ゲル製剤も可)— 用量はT4で4週毎調整。③ ヒルズy/d低ヨウ素食(カーボイメージング不能のためI-131との比較で代替)。④ 甲状腺摘出(経験ある外科医、副甲状腺温存)。腎機能のマスキング効果を考慮し、治療前/後にSDMAとUSGをモニタ(IRIS分類)。心筋症併発時はアテノロール 6.25-12.5 mg PO q12-24h(HR<200目標)。ACVIM/AAFP/ISFM 2016 Guidelines for Hyperthyroidism準拠。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+メロンSOD+VitE+システイン(アスタアミノ処方)): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート。アスタキサンチン(カロテノイド系)+SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)が活性酸素種を消去。CKD・肝疾患・アトピー・ダニ媒介性感染症の酸化ストレス軽減、高齢動物の免疫機能維持に • Booster & Relax (アダプトゲン+Bビタミン複合体): ウイルス後回復・内分泌疾患エネルギー補給・高齢期慢性疲労。アダプトゲン(ストレス適応促進)+Bビタミン複合体がエネルギー代謝と副腎機能をサポート。パルボ/ジステンパー回復期、甲状腺機能低下症/アジソン病の倦怠感、ダニ媒介性感染症回復期のエネルギー補給に
予防
甲状腺機能亢進症の確実な予防法は確立されていません。予防的管理策として:1)中年以降の猫(特に7歳以上)に対して年2回の定期健康診断が推奨されます。2)定期的な血液検査によって、症状がなくても早期に疾患を発見できます。3)甲状腺ホルモン値が境界値の場合は、定期的な監視が重要です。4)症状が軽微でも病気が進行している可能性があるため、総合的な評価が必要です。
予後
適切な治療と管理により、多くの猫は症状をコントロールし、良好な生活の質を長期間保つことができます。早期発見が極めて重要で、症状が軽微であっても病気が進行している可能性があります。予後は治療開始時点での猫の全体的な健康状態(特に心機能)に大きく左右されます。継続的な治療と定期的な血液検査による監視が必要です。多くの猫は診断後数年から10年以上生存します。
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